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知っておきたい最低賃金の基礎知識

「最低賃金」という言葉は、働いたことのない高校生のみなさんも一度は耳にしたことがあるはず。最低賃金に関する知識は、雇用される側の私たちもきちんと理解しておく必要があります。今回は、最低限知っておいてほしい内容をまとめました。

最低賃金とは?

最低賃金とは、使用者(雇い主)が労働者に支払わなければならない最低額の賃金を定めたもの。使用者は労働者に対し、定められた最低賃金以上の賃金を支払わなければなりません。 現在、宮崎の最低賃金は1時間853円です(2023年3月31日時点)。

最低賃金には対象外のものも

最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金。 以下については最低賃金の対象外となります。

  • 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
  • 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
  • 所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
  • 所定労働日以外の労働に関して支払われる賃金(休日割増賃金など)
  • 午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)
  • 精皆勤手当、通勤手当、家族手当

最低賃金には2つの種類がある

最低賃金には「地域別最低賃金」と「特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

地域別最低賃金は、都道府県ごとに決められた最低賃金で、47都道府県にそれぞれ1つずつ定められており、産業や職種、雇用形態にかかわらずすべての労働者に適用されます。

一方、特定(産業別)最低賃金は、特定の産業に対して設定される最低賃金。地域別最低賃金よりも高く設定されています。

なお、この2種類の最低賃金においては、高い金額のほうが優先されます。

最低賃金はどうやって決まるの?

最低賃金は、賃金の実態調査結果などを参考に、労働者代表や使用者代表の委員で構成された最低賃金審議会が審議をおこない、決定しています。

最低賃金の確認方法は?

自分に支払われる賃金が最低賃金額以上となっているかどうかについては、最低賃金の対象となる賃金額と、適用される最低賃金額とを比較することで算出できますが、日給の場合や月給の場合などで計算方法が異なります。 詳しい算出方法を知りたい場合は、宮崎県労働局や労働基準監督署にたずねてみましょう。

勤めている会社が最低賃金制度に違反している場合

自分に支払われている賃金が最低賃金を下回っていた場合、使用者は労働者に対して最低賃金額との差額を支払わなければいけません。最低賃金額以上の賃金を支払わない場合は、罰則が科される可能性も。 会社側からの支払いがない場合は、最寄りの労働基準監督署へ相談してみましょう。

使用者には最低賃金の周知義務も

また、使用者は労働者に対し、最低賃金の適用を受ける労働者の範囲や最低賃金額、効力発行日について、常時見えやすい場所に掲示するなどの方法で周知する必要があります。

今の最低賃金が一体いくらなのか把握しておこう

地域別最低賃金は毎年改訂されますので、まずは勤務している都道府県の最新の最低賃金を把握しておきましょう。 そしてトラブルを避けるためにも会社から労働契約書などを発行してもらい、労働条件をしっかり確認しておきましょう。

宮崎県の最低賃金に関する情報は、宮崎県のホームページ宮崎労働局のホームページから確認できますので、ぜひチェックしてみてください。

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