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【業界コラム】人生に寄り添う専門職〜超高齢社会で求められる多様なサポートの形~

「ありがとう」の回数が他の仕事より圧倒的に多い業界

介護・福祉業界は、一日に何度も「ありがとう」と言われる、心温まる仕事です。2024年度(令和6年度)の介護費用は11兆9,381億円で過去最多を更新(厚生労働省)し、要介護・要支援認定者数は723万人(2025年4月時点)に達している巨大な業界です。しかし、この業界の魅力は数字だけでは測れません。利用者のおじいちゃん、おばあちゃんから聞ける昔話は、まるで生きた歴史書。「昔の宮崎はもっと自然が豊かだった」など、教科書では学べない貴重な体験談を直接聞くことができます。また、レクリエーションの企画・運営では、まさにイベントプロデューサー気分を味わえます。介護職だけでなく、ソーシャルワーカー、ケアマネジャー、栄養士、理学療法士など多様な専門職が連携し、一人ひとりの人生に寄り添う、やりがいに満ちた仕事なのです。

宮崎の温かい人柄が活かされる地域密着ケア

宮崎県の介護・福祉業界には、都市部にはない独特の温かさがあります。宮崎県地域包括・在宅介護支援センター協議会を中心とした地域包括ケア体制が充実しており、利用者・家族・地域住民との距離が近く、まさに「顔の見える関係」でケアを提供できます。宮崎弁での温かいコミュニケーションは、利用者さんの心を和ませる大きな力となり、都市部では味わえない地域密着型ケアの魅力です。多世代交流施設での取り組みや、移住してきた高齢者向けサービスなど、宮崎ならではのサービス展開も注目されています。利用者さんとその家族、そして地域全体との深いつながりを築きながら、一人ひとりの人生に寄り添うことができる、温かい職場環境が整っています。

最新テクノロジーで変わる介護の現場

「介護=重労働」というイメージは、もはや過去のもの。現在の介護現場では、タブレット端末などが積極的に導入され、職員の負担軽減と利用者の生活の質向上の両方を実現しています。また見守りセンサーにより、腰痛などの職業病リスクが大幅に軽減され、女性や体力に不安のある方でも安心して働けるようになりました。タブレットを使った記録システムにより、チームケアの情報共有もスムーズに。さらに、キャリアアップ制度も充実しており、介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士など、段階的な資格取得支援により、専門性を高めながら給与アップも目指せます。

超高齢社会で最も将来性のある業界

介護・福祉業界の未来は、日本で最も安定した成長が見込める業界の一つです。2025年以降、生産年齢人口の減少が加速すると予想されている中、介護サービスの需要は確実に拡大し続けます。求められるスキルは、基本的な介護技術に加えて、コミュニケーション力、観察力、そして何より「相手の立場に立って考える共感力」です。これらのスキルは人間だけが持つ価値です。また、デジタル技術の活用能力や多職種連携のためのチームワーク力も重要になっています。宮崎では、豊かな自然環境を活かした介護予防プログラムや、地域の文化を取り入れたケア手法など、地域特性を生かした多様なキャリアパスが用意されています。人の役に立っているという実感を毎日感じられ、利用者さんの「ありがとう」の笑顔に支えられながら、自分自身も成長できる。それが介護・福祉業界で働く最大の魅力なのです。

 

【出典】

厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/24/index.html)(https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/m25/2504.html)

nippon.com(https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02572/

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