【先輩のその後】紙1枚からスタートしお客様に手渡すまでがものづくり【アオ活!アンバサダー取材】
以前お話を聞いた先輩の「その後」、ちょっぴり気になりませんか?
自分のキャリアを点ではなく線で考えていくための一つのヒントとして、【先輩のその後】を追いかけていきます。
今回は宮崎商業高校の【アオ活!アンバサダー】 が、気になる先輩にお話を聞いてきました。
【先輩情報】
会社名:共立電機
名前:原口さん
高校:都城高専出身
(前回のインタビュー記事はこちらから:https://ao-katsu.jp/blog/interview/55)
現在の主な仕事内容を教えてください。
私たちはキュービクル(高い電圧を施設で使える電圧に変換する機械を収めた設備)というものを作っています。キュービクルは常に同じものを作って納品するわけではなく、注文をくださったお客様ごとに少しづつ作り替えてお渡しする必要がある製品です。
私が所属しているのは設計部で、この部署ではCADソフトを利用しお客様の要望に合わせて、綿密な設計を行います。そして、製品づくりを進めていく手前の段階で、お客様に設置場所や条件などをヒアリングしながら細かな仕様を決めていくためのやりとりをするのが現在の私の仕事です。
この会社ならではの仕事内容はありますか。
日本国内でキュービクルを作っている会社は他にもありますが、外側に見えている箱(筐体と呼ばれます)の製造から、その中の配線作業や器具取付まで全て一気通貫して作っている会社は少ないと思います。
また、出来上がっている製品を売るのではなくお客様に合わせたオーダーメイドで製作し納品するというのも、共立電機オリジナルのポイントです。
入社するには特別な資格が必要ですか?
担当する業務や部署によっては必要な資格もあるとは思いますが、基本的には文理問わず採用しています。
学生時代に電機を専門で学んでいない人も一緒に設計業務をしているので、入社時点では知識がなくても問題ありません。
この会社に入って1番成長したことはなんですか?
お客様が希望する納期に合わせて設計から製品の完成まで進めていく必要があるので、何日からこれを始めて、この日までに終わらせる。というスケジュール管理能力が身についたと思います。
それと、これは会社云々ではなく、社会人として、かもしれませんが、早く起きられるようになりました。
この会社の好きなところを教えてください。
人が素晴らしいです。近すぎず遠すぎず、 ちょうどいい距離感の人間関係でとても心地良いです。
それから、県内の企業では「高専卒」での募集枠が少ないなか、共立電機は大卒や高卒と同じように「高専卒」の枠が設けられていて、そこも好きなところです。
この会社に興味を持ったきっかけでもあります。
仕事での失敗エピソードがあれば教えてください。
お客様に「これ出来ます。作れます」とお伝えしていたものが、 実際に作って動かしてみると思うように動かせず、お客様の要望を叶えられない、ということがありました。
自分のせいでお客様からの会社の信用を下げてしまったというのが、これまでで1番のミスです。
その時は、できるだけお客様の要望に近い形を実現できるように、新たなご提案をすることで納得していただくことができました。
それからは、少しでも分からない点や不安な点があれば、曖昧なままお客様に返答することはせず、すぐに上司に相談するようにしています。
経験してよかったと思うことはなんですか?
設計部に案件の話が来てスタートするときは、本当に紙切れ一枚からスタートします。
紙切れ1枚から図面を書いて、設計ができたら組み立て、動作テストなどがあり、またその裏ではそれぞれの部品を調達する部署の人も居て…など多くの人が関わって、一枚の紙切れが製品として出来上がります。
設計した通りに製品が作られて、それがお客様に渡されるというのは達成感があって、この仕事をしていて一番好きなところです。
これから就活する人にメッセージをください。
今の自分自身が思いつくような限られた選択肢から選ぶのではなく、色々なことを経験したり、色々な景色を見に行って自分の選択肢を広げていくのは大切です。
最終的に決めるのは自分自身なので、広く世界を見て、後悔のない選択ができるよう、いつも準備ができている自分でいられるといいと思います。
編集後記
アンバサダー2人で取材に行く予定が急遽1人での取材になりとても緊張していましたが、原口さんや同席してくださった社員の方の雰囲気がとても優しく、リラックスしてインタビューをすることができました。
廊下には社長さんの趣味という骨董品が博物館のように飾られていたり、建物に大きな絵が描かれていたり、見ているだけでもとても楽しかったです。(まお)