木材業の会社は数あれど。高嶺木材ならではの付加価値を探し続ける

宮崎県は、森林が県土の76％を占める森林県。スギ素材の生産量は平成3年から全国一位を記録し続けており、宮崎県産材は全国からも人気の高い木材です。私たち高嶺木材は、1943年（昭和18年）から宮崎県の木材を仕入れ、製材し、全国へと卸してきました。そんな宮崎県だからこそ、木材業を営む企業はたくさんあります。そんな中で当社の強みとも言えるのが、製造から出荷まで一貫して対応ができることです。

一本の丸太から、建築材ができるまでの工程をご説明します。
まずは、原木の仕入れ。仕入れ担当が市場で買い付けをしたり、実際に山林へ行き、質の良い原木を選びます。
次に、製材。一本の大きな丸太を機械で割り、住宅を組み立てる角材や、床・壁などに使うフローリングのような板材など、目的に応じて加工します。
ここで大事なのが、乾燥。木材は水分を100％近く含んでいるため、機械を使って乾燥させ、より丈夫な木材へと仕上げます。
そして、プレカット。住宅を組み立てるための角材を適切な長さや形に加工していきます。わかりやすく言うと、家具を買って自分で組み立てるとき、木材に穴が空いていたり、組みやすい形状になっていますよね。その加工を住宅を建てるために行うのが、プレカットという工程です。
最後に、それぞれの建設現場へ木材を配送。トラックに乗って、南九州を中心に全国へと届けられていきます。

上記の工程を、当社ではすべて対応しています。ひとつの工程に特化した企業はありますが、当社のようにワンストップで対応できる企業はそうそうありません。

当社が仕入れる木材は、ABCランクのうちAとBのみ。一生に一度の大きな買い物である『住宅』に使用する木材は、良質なものをお届けしたいから。骨組みとなる木材を提供する当社にも、家づくりにおいて大きな責任があると思っています。そうして築き上げてきた高嶺ブランドの木材は、沖縄から北海道まで、全国各地の建物に使われています。

付加価値をつけるという点でいえば、2年ほど前から始まった新規事業「BELSサポート」も同じです。これは『設計』の段階での話になります。家を建てたいお施主様（お客様）は、少しでも費用がお得になればうれしいですよね。当社では、お施主様の住宅の設計図を見ながら、国が定める省エネ住宅の基準に当てはまるかどうかを構造計算して、当てはまれば補助金申請を代行する、という事業を始めました。製材業会社が？なぜ？と思われるかもしれませんが、これも私たちなりの付加価値の考え方。設計士やお施主様の少しでもお役に立てたらうれしいですし、この事業を機に工務店さまに当社の木材を選んでいただくことにもつながると考えました。

木材は、ヒット商品が出ることはありません。常に新しい事業を考えて実行していかないと、生き残ってはいけないと思うのです。少し前までは、木造建築でも梁や柱を隠すものが多かったのですが、今では逆。木材を表に出して、木のぬくもりを感じられるような建築物が流行っています（国立競技場や万博会場など）。当社の木材も、JR九州日南観光列車　「海幸山幸」、新宮崎県体育館、道の駅「きたごう」などに使用いただき、ぬくもりある空間演出に一役買っています。

当社の管理職は、30代40代の若い世代が担当しています。それは、現場で働く社員に寄り添って、適切なケアができる体制を整えるため。月に1度の生産会議では全工場の管理職が集まり、課題や困りごとを共有し、解決に向けた意見交換を行います。また年2回の自己評価では、半年間の自分を振り返ってシートに記入をしてもらいます。そのシートは、2週間ほどかけて社長が全員分を熟読。個人的な相談を書く人もいるようで、社長自ら相談に乗っているのをよく見かけます。社長いわく如実に社員の成長が感じられて、毎回読むのが楽しみなんだとか。職場は1日の大半を過ごす場所。みんなが居心地よく過ごせる場であってほしいからこそ、快適な環境づくりには余念がありません。

また、人間関係の良さは当社を語る上では欠かせません。年数回の懇親会は、全世代を通して参加率が高いのが自慢。もちろん、参加しなくともOK。たまに「どなたが社長なんですか？」とお店の人に聞かれることもあるくらい、社長も社員たちの中に溶け込んでいるようですよ。

最後に、就活を控えたみなさんへ。就きたい仕事はあれど、夢を叶えることのできる人は限られています。もし就活に失敗したかも、と思っても、まずはその環境に身を任せてみることをお勧めします。そのうち「お！」と驚く面白さに気付いたり、知らぬうちに新しい道が拓けていたりするものです。そうすれば、次の環境でもっと成長した自分に出会えるかもしれません。そんな自分をアップデートする環境に、当社高嶺木材を選んでいただけたら、とても嬉しい限りですね。