手がけた図面から、誰かの人生が始まる。稀有な仕事に携わる幸せ

平城さん 宮崎工業高校出身

弓道一筋だった高校生活。そんな彼女が、CADの道を拓くまで。

CADオペレーターという仕事を選んだのは、どうしてですか?

「弓道部が強いから」という理由で進学した宮崎工業高校。毎日のように部活に明け暮れ、高校総体では団体戦でベスト8という結果を残しました。今思い返しても、私の高校3年間は弓道一色です。

そんな私の専攻は、建築科。卒業後に就職を考えていた私は、そのまま建築業界に進もうと考えていました。となると、選択肢は現場監督かCADオペレーターの二択(CADとは何かご存知ですか?簡単に言うと、住宅や建物の設計図をつくるアプリみたいなものでしょうか)。結局私が選んだのは、そのCADを駆使する人——CADオペレーターになる道。当時はなんとなくで決めた就活ですが、今では大正解だったと思っています。

高嶺木材さんに就職を決めた理由を教えてください。

就職で宮崎県外に出ることは考えていなかったので、実家から通える距離で企業を探しました。そこで見つけたのが、高嶺木材。木材業界では名の知れた会社で、家からも車で30分ほどの位置にあります。

面接を通して思ったのは、とにかく社員の方の人柄がいいんです。会話の節々からあたたかさが滲み出ていて、この会社なら働いても安心だなと思えたのも入社を決めた理由です。高嶺木材に入社すると伝えたら、両親もほっと安心してくれたことを覚えています。

私の図面から始まる人生があると思うと、絶対にミスはしたくない。

お仕事の内容を教えてください。

私が行なっているのは、CADを使った木造建築の軸組みの設計。建築士の方が作った住宅の設計図を見ながら、それを完成させるための柱や梁の組み方の図面をつくります。私の図面をもとに、工場で木材を加工。それから、現場で実際に木材が組まれていくんです。初めて見た時は、胸が熱くなる思いでしたね。

学校で習っていたCADとは違うシステムだったので、最初はわからないことだらけで…覚えることもたくさんあって難しかったですね。毎日先輩を質問攻めにしていたのですが、嫌な顔ひとつせず、一個ずつ丁寧に指導してくださるおかげで、自分のペースで成長することができたと思います。

日々の仕事に取り組む上で、大切にしていることはありますか?

それは、絶対にミスをしないことです。私たちがつくっているのは、住宅や倉庫、大きいものでは牛舎など。お客様が住んだり、長く使うものなので、失敗は許されません。私がつくる図面で木材を加工するため、もし数ミリでも設計を間違っていたら、現場の職人さんたちの手を止めてしまう。結果、お客様にも迷惑がかかる…ということにもなりかねないのです。そういう意味でも、ミスがないように!と心の中で念じながらやってきました。

先輩や現場の方々に助けてもらいながらではありますが…おかげで、今のところ大きなミスはゼロ!細かくチェックする地道さが、功を奏したのだと思います。これからもミスはしない、を徹底して仕事に向き合っていきたいですね。

今、挑戦している新しいお仕事について教えてください。

実は今、CADから少し離れて新しい仕事に挑戦しているところ。2年前から始まった新規事業なのですが、『BELSサポート』と言います。

少し説明が難しいのですが。住宅には国が定める省エネ基準をクリアしていれば、国から補助金が出る制度があります。その基準をクリアしている住宅かどうか、構造計算を行うのが私の仕事。私たちのような製材業の会社が代行する業務ではないのですが、工務店さん(住宅を設計するところ)や施主さん(住宅に住む方)の少しでもサポートができたら、という理由から始まった事業だそうです。

新規事業なので、抜擢された時は「私にできるのかな」と不安でいっぱいでしたが、CADのおかげでデータ入力や住宅の構造は理解していたので、すぐに慣れることができました。仕事の幅が広がったことで、自分の成長を感じられて嬉しいです。

木材のことなら、なんでも聞いて!頼れる先輩に追いつきたい

これからの目標を聞かせてください。

7年目になる私ですが、まだまだ知らないことがあります。それくらい奥深い仕事なんです、木材って。それでも、社内にはなんでも知っている先輩たちが大勢いて、日々助けてもらいながら仕事をしています。だから私も、いつかはお客様からの質問にずばっと答えられるくらい、頼れる人間になりたいですね。そのためには、もっともっと経験を積まなくちゃ。

手がけてみたい仕事だって、山ほどあります。大きな建物や、手加工で木材を組み上げていく複雑な構造の住宅…などなど。高嶺木材に入社してもう7年目、ですが、されど7年目。これからもこの仕事を楽しんで、学んで、やり尽くしていきたいって思える、そんな職場です。

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