プロ野球選手や高校球児の活躍を支える会社
この企業について
宮崎県産和牛の革を使って野球のグラブを作っています
全国的にも知名度の高い宮崎県産の和牛。その牛の革を使ってグラブを製作しているのが有限会社ボールパークドットコムです。もともとバットなどの野球道具を販売していた野球用品メーカーですが、和牛グラブを宮崎で作ることになったきっかけは、グラブ職人になりたいという夢を持った一人の高校生との出会いでした。当時グラブの製作をお願いしていた別の会社で1年間修業し、ボールパークドットコムの1人目の職人になりました。そして2020年に、宮崎県産和牛の革を使用した「和牛JBグラブ」の第1号を宮崎の工場で製作しました。
このグラブの特徴は、宮崎県産和牛の革を使っていることだけではなく、全ての製作工程を1人の職人がおこなう点にもあります。パーツごとに作業を分担するほうが効率は良くなりますが、グラブの使いやすさを追求するために細かい作業まで1人の職人が仕上げるようにしています。たとえばそれぞれのグラブの形に合わせて縫い方を工夫したり、重くならないように軽量化したりするなど、一つひとつの商品に対して職人がこだわって製作します。そうした努力が認められ、和牛JBグラブは高校生だけでなく日本のプロ野球選手やメジャーリーガーにも愛用されるようになり、国内外から高く評価されています。
大事な資源を無駄なく活用しています
商品を作るために仕入れる革の中には、機能面では問題がなくても傷やしわといった見た目の問題でグラブに使えないものがあります。ボールパークドットコムではそうした革を有効活用しようと、バッグやポーチなどのオリジナル商品として製作・販売することを計画しています。デザインした通りに革を裁断できる大型の機械を導入したことで、グラブだけでなくオリジナル商品の製作も社内でできるようになりました。
「もったいない」という意識から生まれた取り組みは他にもあります。職人が売り物になる商品を作れるようになるまでには100〜200個の製作が必要になりますが、その間に作ったものが無駄にならないよう、見習い職人が製作したキャッチャーミットを野球部がある県内全ての高校に寄贈しました。ボールパークドットコムのこうした取り組みは、廃棄物を減らして地球環境を守るだけでなく、地域や野球界に貢献することにもつながっています。
野球に関わり続けられる仕事です
ボールパークドットコムには、職人だけではなく、お店やネットショップでの販売を担当する社員や事務を担当する社員もいます。20年ほど前から、プロ野球選手がキャンプ中に利用する球場の整備をおこなう仕事もしています。グラウンドキーパーと呼ばれるこの仕事では、土を平らで軟らかい状態に整えたり、風向きや天候を先読みして水をまいたりします。グラウンドを選手たちが使いやすい最高の状態に維持しておくために、練習や試合などで使用しない日も毎日整備しています。自分たちが整備したグラウンドをプロ野球選手たちが使っている姿を見るとやりがいを感じられます。
多くの社員は高校や大学などで野球部に所属していた経験があり、なかにはプロ野球選手を目指していた元球児もいます。選手やマネージャーを引退した後も野球に関わっていたいと考える人は多く、社員もプレイヤーとは違った形で野球に関わり続けられることに喜びを感じています。
企業データ
社名 | 有限会社ボールパークドットコム |
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本社所在地 | 宮崎市吉村町下藪甲4353-5 |
設立 | 2002年9月 |