株式会社BAKTI

未来を見据えて森林も人も育てるものづくり会社

この企業について

「木箱」をオーダーメイドで作っています

そうめんやお酒、茶碗、化粧品など、さまざまな商品を入れる箱として使用されている「木箱」。木箱は高級感を演出し、中に入れる商品の魅力をさらに引き立たせることができるうえ、商品が割れないように保護したり、湿気を吸ったりといった効果があります。

そうした木箱を作っているのが、小林市にある株式会社BAKTIです。前身となる会社からその製造技術を引き継ぎ、時代の変化に合わせていろいろな木箱を製造してきました。

BAKTIの製品は、板にみぞを掘ったものを箱の形に折ったり、食品衛生法に適合している接着剤で底や天井を貼り合わせたりすることで組み立てられます。あらかじめ決められたサイズもありますが、9割以上は中に入れる商品やお客さまの要望に合わせて板の厚みやサイズ、構造を変える「オーダーメイド」で製造しています。ときには名刺サイズの小さなものをすべて手作業で組み立てることも。BAKTIは高性能の機械と熟練社員の細やかな調整による高い技術力で、お客さまの幅広い要望に柔軟に応えています。

環境に配慮した「ファルカタ材」を使用

BAKTIの製品には、主にマメ科の広葉樹「ファルカタ」が使用されています。一般には広く知られていませんが、木箱を製造している会社ではよく使われている素材です。成長が早く、苗を植えてから5〜8年ほどで伐採できます。特長は白くてきれいな木肌と、軽くて柔らかく加工がしやすいこと。また、土に還ることもできるエコ素材です。BAKTIのものづくりはこのファルカタをインドネシアの広い土地に植えるところから始まります。グループ会社が輸入の手続きをおこない、工場へと届けられています。

BAKTIでは食品が直接触れても安全なファルカタ材の料理箱・弁当箱も製造しています。通常の木箱とは違い、食品の水分や油分が染み込まないよう、プラスチック素材の一つであるポリプロピレンの薄いフィルム(OPPフィルム)をかぶせる加工が施されています。ポリプロピレンは炭素と水素で構成されていて、ダイオキシンが発生しない素材です。BAKTIは環境に優しいファルカタ材の料理箱をさらに普及させていきたいと考えています。プラスチック素材のものよりも価格が高いという課題はありますが、環境問題への関心が高いお客さまに選ばれるケースも増えてきています。

未来を担うリーダーの育成

BAKTIでは34名の社員が働いており、そのうちの約3分の2が女性です(2023年3月時点)。土日祝日の定休日に加え、年末年始や夏季休暇などの長期休暇が設けられているため、「予定が立てやすい」「子育て中でも働きやすい」と社員に喜ばれています。1995年の創業当時から働くベテラン社員もたくさんいます。

木箱が完成するまでには、板の裁断や箱の底と天井を貼り付ける「底付け」など5つほどの工程があり、工場では各工程5〜6名ずつに分かれて作業をおこなっています。BAKTIには各工程にスペシャリストがいますが、年齢層が高まっていく将来を見据えて若い人材を育てていこうと、2023年度から高校生の採用を始めました。新入社員にはすべての工程を経験してもらい、1人の作業が向いているのか、チームで進める作業がいいのかといった一人ひとりの適性を判断できるようにする予定です。また、同時に全体を見るマネジメント力も養い、未来を担うリーダーになっていってほしいと考えています。

企業データ

社名 株式会社BAKTI
本社所在地 小林市北西方3078
設立 1995年5月1日
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