その経験は力に変わり、誰かを助ける知恵になる

三角園さん 高原高校出身

料理好きから、「ものづくり」の現場へ

現在のお仕事内容から聞かせてください。

株式会社BAKTIは、宮崎県小林市に本社を構える、お客さまのニーズに合わせた「木箱」を専門に製造する会社です。

そうめんや焼酎の入った木箱など、お中元や贈り物として使われることも多く、目にすることも多いかと思います。大きさも形状も用途に合わせてさまざまで、数万個単位で作ることも多いです。

私は、材料の木材のカット作業やロゴの印刷対応、材料の組み立てや仕上げの対応など、状況に応じて木箱製造全体に関わっています。

現在の会社に入社した経緯を教えていただけますか?

幼いころから何かをつくることが好きで、小学生のころから料理を自分でしていました。中学生では、職場体験でケーキ屋さんに行き、将来はお菓子づくりをしたいと思うようになりました。

宮崎県立高原高等学校(2013年閉校)では、食品製造科に進学。菓子づくりを学ぶ中で、料理以外のものづくりにも興味を持ちました。就職活動をする中で先生が紹介してくれたのが、株式会社BAKTIでした。自分にあった仕事内容だと感じ、入社を決めました。

5年ほど勤めたのちに、第1子の妊娠をきっかけに1度退職。小学生入学のタイミングで、再度入社しました。社員は皆、気さくで優しい方ばかり。コミュニケーションが密で、相談もしやすく、風通しの良い社風にも魅力を感じています。

すべてを経験値に変えて、美しい木箱をつくりあげる

お仕事をしていてやりがいを感じる部分はどこでしょうか?

木箱の仕上がりがきれいにできたときや、多くの数を製造できたときにはやりがいを感じます。

時期や状況によって、調達できる木材の種類やカットサイズ、個数が異なります。材料幅など条件に合わせた製造が都度必要になるので、かなり難しい。また、印刷はコンマ何ミリの違いで、大きく仕上がりが変わってきます。一気に何十個も印刷をするので、一度失敗してしまうと大きなロスにつながります。

データのチェックなど細かな確認を怠ることなく、要点要点を確実に確認して作業をしています。だからこそ、きれいにでき、多くの数を製造できると、喜びもひとしおです。

かなり慎重な作業で、プレッシャーも大きいのではないですか?

はい、プレッシャーは大きいです。最初のうちは経験も少なく、作業が怖く不安なときもありました。しかし、先輩方から「失敗も経験になる。やってみたからこそ、わかることがある」といつも背中を押していただきました。

現場だからこそ遭遇する不具合や難しい業務を、上司に教えていただきながら自分自身で体験することで、経験値につながり、今の自分の技術や知識になっています。何事も経験だと思えます。

これからも、一日一歩でもいいので、経験値をあげてスキルにつなげていきたいですね。誰かの力になれる存在になりたいです。

今できることをコツコツと。経験は誰かを助ける知恵になる

お仕事がお休みの日はどのように過ごしていますか?

家族との時間を過ごしています。土日どちらかは子どもを連れて公園などにお出かけしています。

平日は朝8時から夕方5時ごろまで働いているのですが、お迎えが遅くなってしまったときも子どもたちから寂しいといった声はなく、彼らなりに楽しんでいるようです。私が仕事を楽しんでいる様子も伝わっているみたいで「ママと同じところで働きたい」って言ってくれるんですよ。

会社のストレスもなく、家庭のストレスもない。バランス良く過ごせていると思います。

最後に、就職や進路を考える高校生にメッセージをお願いします。

仕事って大変なイメージが多いと思いますが、私自身は「仕事は自分が楽しめる場所」です。そんな人もいるんだって思ってもらえたらうれしいですね。

ぜひ今できることをコツコツとチャレンジしてほしいです。その経験は自分の力に変わり、いつか誰かを助ける知恵になります。

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