株式会社加藤えのき

えのきづくりを通して、新しい価値を生み出し続ける

この企業について

自社生産工場で栽培したえのきを、日本各地で販売しています

創業50年を迎える株式会社加藤えのきは、育てたえのき茸を日本各地で販売している会社です。宮崎市内で運営する西日本最大級の生産工場では、えのき茸の栽培から包装・出荷までを、一貫して自社でおこなっています。

えのきは暑さと直射日光が苦手なため、年間を通して日差しが強く温暖な宮崎での栽培は容易なことではありませんが、地道な研究と工夫を重ね、1日あたり20トン(100g×20万パック)のえのきを安定して出荷しています。取引は主に九州内の市場を中心におこなっていて、関西や関東圏でも大手ドラッグストアやスーパー、コンビニなどで広く販売されています。

現在は年間およそ5000トンのえのきを生産していますが、2021年に第5工場が完成したことで、2022年以降は6000トンを出荷できる見込みです。順調に成長を続けるなかでも、えのきの生育環境をきめ細かく調節したり、営業や管理にかける手間をなるべく少なくしたりなどして、常に生産性の向上に努めています。

独自の工夫で、他にはない付加価値を

加藤えのきでは、社長自らが独自に開発した専用の栽培容器を使用しています。その容器でおよそ2ヶ月をかけ大切に育てられるえのきの特徴は、世界一ともいわれる「株の太さ」。その太さを生かして株を大胆に輪切りにした「ステーキえのき」は、大手飲食チェーンとのコラボで生まれた人気商品です。

また加藤えのきは、一般的な白いえのきだけではなく、他ではあまり見かけないユニークな商品も販売しています。より原種に近い「ブラウンえのき」もその一つで、風味や食感が良いことから人気が高まっている品種です。さらに約30cmというロングサイズの「パスタえのき」は、その長さを生かしてパスタの代わりに使えるえのき。主に健康や美容を意識する女性の注目を集めています。

これらの商品は、いずれも通常のえのきより栽培が難しく手間もかかりますが、加藤えのきでは工夫と研究を重ねて、より付加価値の高いオリジナルな商品づくりを実現しています。

できないことをやることに価値がある

現在、加藤えのきでは新しい試みとして、SDGsを意識した生産体制づくりに取り組んでいます。まずCO2の排出を抑えるため、2021年から工場で使用する電力を太陽光発電で自給しています。また生産過程の燃料は、重油から菌床を利用したバイオマスへと段階的に移行させています。最終的には重油を使わずに済むようにする予定です。

さらにえのき収穫後の培地は、田畑の肥料や牛のえさとして近郊の農家へ販売しています。廃棄を減らすと同時に地域全体としての持続可能な生産システムづくりに役立てたいと考えています。

加藤えのきは、こうした取り組みを含め、さまざまな課題に積極的に挑戦する人材を育てていきたいと考えています。未経験でも一からじっくりと学び、自分で考えて実行できる社員を増やしていくために、新卒の採用にも力を入れていく予定です。「できないことをやることに価値がある」をキーワードに、一人ひとりがチャレンジを重ねて、会社とともにのびのびと成長できる環境を目指します。

企業データ

社名 株式会社加藤えのき
本社所在地 宮崎市高岡町浦之名4309
設立 1973年
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