溶接・機械加工の技術を生かし、新たな製品づくりに挑む会社
この企業について
50年近くにわたり金属製品をつくっています
新富町に本社をおく1973年設立の相馬工業株式会社では、お客さまからの依頼に応じて鉄やステンレス・アルミなどの製品をつくっています。たとえばテレビ・スマホなどに使用される特殊な画面を生産するための真空装置や、チタンを生産する工場の機械設備の製作や修繕、しょうゆやみそ、焼酎の製造に使用する生産設備や、航空機の部品の組み立てに使用する治具などさまざまな産業界のものづくりを手掛けていて、お客さまからもらった図面をもとに一つひとつ製作しています。
製品づくりには機械を使うことがほとんどのため、相馬工業ではいろいろな角度から溝を彫ったり面を削ったりすることができる五面加工機と呼ばれる大型の機械を4台備えています。なかには長さ15メートルほどの製品が加工できる機械もあり、大きな製品にも対応しています。
完成した製品を届ける際、輸送の距離が長くなるほど輸送費は高くなりますが、費用をかけてでも相馬工業に依頼したいと言ってくださるお客さまが少なくありません。仕事の多くが首都圏や関西など県外からの依頼で、溶接・機械加工などの高い技術を評価されています。また一貫生産体制を構築していることで、お客さまからは品質とあわせて管理のしやすさなども評価されています。
液晶パネルや半導体の製造に使用する装置も手掛けています
相馬工業がつくっている製品の一つに「チャンバ」と呼ばれる装置があります。これはテレビやスマホ、カーナビなどの画面を製造する際に使用するもので、長さ5メートル近くの大きな箱型の装置が真空状態となり、その中にロボットが組み込まれて液晶パネルなどの製造をおこないます。
最近では、「半導体」という小さな電子部品を製造する際に使われる装置をつくることにもチャレンジしています。半導体はスマホやパソコン、自動車や冷蔵庫などさまざまな製品に使用されていて、今後もデジタル家電の進化や電気自動車の普及によってますます需要が高まると予測されています。その需要に対応する開発を通して、相馬工業は世の中に貢献していくとともに、自分たちの技術をさらに高めていきたいと考えています。
さまざまな年代の社員が働いています
相馬工業では製品をつくった後、お客さまの依頼通りにつくられているかを確認するための検査をおこなっていますが、この仕事では地元の高校を卒業して新卒で入社した女性社員が活躍しています。専用の測定器を使って誤差がないかを測ったり、傷や破損がないかを確認したりしていて、社員だけでなくお客さまからも「細かいところまで見てくれる」と信頼されています。
溶接や加工の仕事では、他の会社で同じような仕事をしていた経験者もいますが、未経験で入社して技術を身に付けている社員もいます。相馬工業では働ける年齢の上限である「定年」を迎えた後も働くことができる「再雇用」という制度を取り入れていて、多くのベテラン社員がこの制度を使って定年後も長く働き、若手社員の技術指導にも貢献しています。
また、社員やその家族との交流を大切にしたいとの考えから、社員旅行や家族と一緒に参加できる催しを開催しています。こうした行事は社員の子どもたちにものづくりの楽しさを伝える機会にもなっています。
企業データ
社名 | 相馬工業株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 児湯郡新富町大字日置3060番地38 |
設立 | 1973年4月 |