商店街からスタートした、宮崎生まれのクレジットカード会社

クレジットカードや交通系ICカード、スマホにバーコードを表示して読み取ってもらうコード決済など、現金を使わずに買い物ができる「キャッシュレス決済」の普及が進んでいます。小銭を探したりお釣りをやり取りしたりする手間がかからず、現金を使わないことで銀行やATMでお金を引き出す行為も少なくて済むようになるキャッシュレス決済は、今後ますます広がっていくと予測されています。

宮崎市にある株式会社宮崎信販は、キャッシュレス決済の中で最も利用率が高いクレジットカードを発行している会社です。地域のお客さまにより便利に買い物を楽しんでもらおうと、宮崎市の商店街が中心となって昭和38年にスタートしました。今では国内外を問わず、さまざまなお店で利用できるカードに成長しています。

宮崎信販が何よりも大切にしていることは「お客さまの個人情報を守ること」です。社員は入社してすぐ、情報を守ることの重要性について研修を受けます。地域に密着した会社としての役割を果たすため、クレジットカードの機能面の充実や、不正利用の被害など問題が起こった際に解決するまで親身になっての対応など、サービス面の充実も図りたいと考えています。お客さまとの対面での取引やコミュニケーションを大切にしてきた宮崎信販も、コロナ禍での社会状況の変化やお客さまからの要望に合わせ、非対面での対応に取り組みました。

また取引する会社の社長が若い世代へ交代していく中で、カード会社に求められることも時代とともに変化しています。宮崎信販では、そうした変化に対応することでも、お客さまに寄り添い続けたいと考えています。たとえば、これまで紙で印刷してお客さまに郵送していたような書類をWeb上で確認できるようにするなどのデジタル化を進めています。特に若い世代のお客さまに喜ばれ、同時に資源の節約や仕事の効率化にもつながる取り組みです。

宮崎信販は高校や大学を卒業した人が新卒の社員として入社することが多い会社です。結婚や出産などで環境が変わっても働き続ける社員が多く、定年を迎えるまで40年以上を勤め上げる社員も珍しくありません。残業がほとんどないことや、社員同士で頻繁に食事に行くほど仲が良いことも、働きやすさを感じる理由の一つです。入社を決めた理由を「職場を見学した際に雰囲気が良かったから」と話す社員もいます。

宮崎信販には、お金の管理をする経理の仕事や、会社に来たお客さまに対応する受付の仕事などがあります。商業系の高校を卒業した人の活躍が大きく、簿記の資格や学生時代に学んだ表計算ソフトの知識を役立てています。
宮崎信販のカードがお客さまにとってより便利なものになるように利用できるお店を増やそうと、毎日いろいろなお店に訪問したり電話したりする営業の仕事もあります。営業の仕事に就く社員は大学を卒業して入社している場合が多く、宮崎信販のカードがお客さまにとってより便利なものになるように、利用できるお店を増やす努力をしています。