吉田産業株式会社・ウッドエナジー協同組合

飫肥の地域資源を生かし、そして守っていく会社

この企業について

全国の住宅で使われる建築用の木材をつくっています

日南市や串間市など県南の地域では飫肥(おび)杉と呼ばれる杉の木が多く生産されています。飫肥杉は樹脂を多く含んでいるため湿気に強く、また軽量で強度が高いことから船をつくるための材料としても使用されてきました。現在もこの特性が生かされ、住宅や公共施設などを建築する際の材料として使われています。

日南市にある吉田産業グループは、広大な敷地と大きな工場を持っていて、そこで建築用の材料となる飫肥杉を加工しています。まず伐採した木材の皮をはいで丸太にし、それを裁断して板状にすることから始めます。木はもともと水分を多く含みそのまま使うと反ったり割れたりしてしまうため、裁断した後の木材は倉庫のような広さの乾燥機にかけて数日間乾燥させます。その後、専用の接着剤で複数の板を貼り合わせて強度が高くなるように仕上げます。こうしてできた木材は住宅メーカーなどに販売され、住宅を建築する材料として全国で使用されます。

豊かな環境を未来に残すために、森林資源を循環させています

吉田産業グループは自分たちで発電所を持っていて、木材の加工をする際に排出される木の切れ端や木くずなどを燃料にして発電をおこなっています。バイオマス発電と呼ばれるこの発電方法は、石油や石炭などの化石燃料を使った発電方法と比べてCO2(二酸化酸素)の排出量が少ないとされ、温暖化防止に向けた取り組みとしても注目されています。もともと廃棄されるはずのものを燃料にしているため、森林資源を無駄にせず地球環境を守ることにつながっています。

バイオマス発電のほか、たくさんのソーラーパネルを設置して太陽光発電もおこなっていて、工場で使用する電気のほとんどを自分たちで発電している電力でまかなうことができます。

こうした取り組みは豊かな地球環境を残し持続可能な社会をつくっていくためにも重要だと考え、発電以外にも植樹などの取り組みを通して、森林資源を循環させていくことに力を注いでいます。

知られていない、いろんな種類の仕事があります

吉田産業グループにはいろいろな仕事があります。木材を切ったり加工したりする仕事だけでなく、住宅メーカーなどお客さまとやり取りをする営業の仕事や、書類などを作成する事務の仕事もあります。他にも発電所を動かしたり管理したりする仕事、工場の設備を管理する仕事、木を伐採する地域を選んだり調査したりする仕事などがあります。また、のこぎりの刃などを研ぐ目立(めたて)と呼ばれる珍しい仕事もあり、木材を切るために機械に取り付けられている刃物を良い状態にする役割を担っています。

吉田産業グループでは現在130人ほどのスタッフが働いていて、10代から70代まで幅広い年齢の人が活躍しています。社会人経験がある人の採用が多いですが、高校を卒業して初めて社会に出る新卒者の採用もおこなっています。家賃の一部を補助する制度があるため、地元の人だけでなく県北や宮崎県外から引っ越してきて1人暮らしをしながら働いているスタッフもいます。

企業データ

社名 吉田産業株式会社・ウッドエナジー協同組合
本社所在地 日南市南郷町榎原甲2091番地
設立 1952年10月
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