大好きな自然と触れあうことができる進路を選びたかった
まずは、お仕事の内容から聞かせてください。
現在は営業部に所属して、営業事務の業務を担当しています。
私たちの会社では住宅メーカーさんや木材市場に向けて木材を出荷しているのですが、その際に発生する現場への指示出しや、お客さまとやり取りをしながら、出荷や積み荷の段取りなどをおこなっています。
現場とお客さまの橋渡し役を担って、円滑に業務が進むように調整するのが私の仕事です。業務はオフィスでの作業が多いですね。
高校を卒業してから、入社するまでの経緯を聞かせてください。
昔から外で遊ぶのが大好きで、幼いころは家族でキャンプに出かけたり、頻繁に屋外に出かけたりしていました。そうした経験から、将来は自然と触れあうことができる進路を選びたいと考えていました。
当初は農学部を志望していたのですが、じっくり進路を検討していくうちに、林業について学べる学校に進学したいと考えるようになりました。実は一度受験に失敗して、進路をどうするのか迷っていたのですが、学校の先生に相談したところ「短期大学に入学後、4年生大学に編入する道もあるよ」と教えていただきました。そこで、短大に入学し卒業後、あらためて編入試験を受けて林業関連の大学に入学しました。
就職先は地元の宮崎で働きたいと思い、林業関連の企業の中から現在の会社を希望しました。
編入先の大学ではどのようなことを学びましたか?
大学では、実際に山に登ってフィールドワークをしたり、小さな子どもたちと一緒にキャンプをしたりと、屋外で取り組む授業がたくさんありました。それ以外にも、測量の仕方や、現在の林業の現状や経営についてなど、林業に関する幅広い知識を学ぶことができました。
大変な仕事も成功体験が積み上がっていくことで、自信につながっていく
実際に働いてみて、印象はいかがでしたか?
営業の仕事なので、どうしても納期を守らなければならない部分は気を遣いますね。
在庫がある状態ならよいのですが、お客さまから短納期(短い期間で商品を納品する)でのお願いがある場合は、調整に四苦八苦してしまいます。現場に工程を急ぐようお願いをしたり、配送用のトラックを手配したりと、段取りを組むのが大変ですね。
時にはお客さまと現場の板挟みのような状態に陥ってしまい、入社当初は苦労しました。ただ、業務に慣れていくにしたがい、そういった苦労もうまく乗り越えられるようになっていきました。上手に段取りできた成功体験が積み上がっていくことで、自信にもつながっていきましたね。
社内も気軽にコミュニケーションを取れる雰囲気があるので、迷ったり悩んだりしたときも気軽に相談できるのでありがたいです。
お仕事をしていて、やりがいの部分はいかがですか?
営業という業務は売上が目に見えて分かるので、そこが増えたときは素直にうれしいですね。自分が頑張った分が数字ではっきり出てくるので、評価が見えやすい部分はやりがいにつながっています。
「今月は少し売上が伸びなかったな」というときでも、来月はこれを上回るように頑張ろうと、モチベーションにつなげることができます。そこは性格的にもポジティブなタイプなので、あまりプレッシャーを感じたりしないですね(笑)
お休みの日はどのように過ごしていますか?
今はコロナ禍の影響で、家で過ごす時間が多いですね。状況を見ながら、買い物に出かけたり職場の同僚とご飯を食べたりしています。
それから休みの日はドライブに行くことが多くなりました。おいしいご飯のお店を見つけて、出かけるのがマイブームです。
本当はもっと気軽に好きな旅行やアウトドアを楽しんだりしたいのですが、今はもう少し我慢の状態ですね。
後輩の手本となれるように、自分の経験を伝えていきたい
では、今後の目標を教えてください。
仕事の面では、後輩に対して手本となれるような働きぶりを目指していきたいです。今までは自分のことで精一杯だったのですが、入社から7年経ち経験が増えてきたことで、自分なりの働き方が分かってきました。
今は後輩もいるので、そういったメンバーに自分の経験を伝え、頼られるような先輩になっていきたいですね。
プライベートでは、もっといろいろなところに出かけたり、体験したりする時間を増やしたいです。どうしてもコロナ禍の影響で難しい部分もありますが、まだ行ったことがない場所や国を訪れてみたいですね。
去年、友人とベトナムに旅行をする計画を立てていたのですが、コロナの影響で断念しました。まだまだ先が見通せないですが、社会の状況を見ながら、また海外旅行を計画したいです。
最後に、高校生に向けてメッセージをお願いします。
高校生の段階で、はっきりとした未来像を描くのはなかなか難しいことです。先輩として声をかけるとするなら、「そんなに焦らなくても大丈夫だよ」ということでしょうか。
今はやりたいことがなくても、いろいろな経験を繰り返していくうちに、やってみたい・これならやれそう、といった未来像がきっと見つかります。
もし将来へのイメージが曖昧で悩んでいるなら、まずは少しでも面白そうなことや自分が興味を持てることに挑戦してみてください。挑戦して失敗したとしても、そこで終わりでなく、次の挑戦に切り替えてあげれば大丈夫です。
それから、人に頼ることを恐れないでください。私も進路選びに悩んでいるときに、高校の先生に相談したことで、短大から4年生大学に編入するという選択肢を知ることができました。自分だけの中で悩みを抱え込まず、たくさんの人に相談することが進路を選ぶ上でのヒントを与えてくれます。