株式会社池上鉄工所

見えないところで社会を支える、延岡の技術者集団

この企業について

工場で使われる機械やタンクをつくっています

昔から製造業が盛んな延岡市には、今もたくさんの工場が集まっています。株式会社池上鉄工所も延岡でものづくりに携わる会社の一つで、その歴史は70年以上にのぼります。ここでは金属製のタンクや機械などをつくっていて、一つひとつお客さまからの依頼に合わせて製作しています。依頼を受けてつくるタンクは大型のものも多く、ビールの製造工程で使用する容量6000リットルのものや、化学製品の原料を入れるための高さ5メートルを超えるもの、なかには3階建てアパートの高さを超える10メートル以上のタンクもあります。

池上鉄工所はこのタンクづくりにも使われる「溶接」という技術を得意としています。これは金属などの複数の材料を熱や圧力によって接着する金属加工の技術で、ジュースの缶や学校の椅子など身近なものにも使われています。
また池上鉄工所は製作だけでなく、お客さまの工場で動いている機械や設備の点検・整備などもおこなっていて、ものづくりで得た技術をいろいろな場所で役立てながら社会を支えています。

ものづくりの楽しさを身近に感じてもらうための取り組み

池上鉄工所がSNSで発信している取り組みの中に「溶接アート」というものがあります。これは溶接の技術を使って金属板にイラストや文字などを描くものですが、ペンなどで真似て描くのとはまったく異なりとても高い技術力を必要とします。溶接の技術というのは一般の人にはなかなか伝わりづらいことから、池上鉄工所では溶接アートでアニメのキャラクターを描いたりすることで、身近なものを通してその技術力の高さを感じてもらおうと取り組んでいます。SNSでは他にも製品をつくる工程や、職人の仕事中の様子などを写真や動画で発信しています。

また学生などの若い人たちに会社や仕事の魅力を伝えるために、工場見学やインターンシップ(職場体験)などを実施しています。ものづくりの仕事は現場で見たり触れたりすることで初めて理解できることも多いため、実際に働いている社員も関わりながらものづくりの楽しさや奥深さを感じてもらう機会をつくっています。

ベテランから若手に、技術が受け継がれています

池上鉄工所は技術を持つたくさんの社員によって支えられています。溶接の技術力を競う大会で全国2位に輝いた社員もいるなど、40~50代を中心にベテランの社員が多く活躍しています。ベテランの中には40年以上にわたって働いている社員もいて、若い社員はベテラン社員から技術を教わりながら仕事を覚えています。ベテラン社員も初めから高い技術を持っていたわけではなく、今の若手社員と同じように先輩たちから技術を受け継いできました。もともと工業系の高校などで基礎的な知識を学んできた人もいますが、多くの社員は入社してから技術を学んだり資格取得を目指して勉強したりしています。

社員一人ひとりが技術を学び受け継ぐだけでなく、IT技術を活用したりものづくりの工程を管理する仕組みを取り入れたりするなど、会社全体としての新しい取り組みも進めています。業務を効率化し技術の幅を広げていくことで、より社会に貢献できる会社になることを目指します。

企業データ

社名 株式会社池上鉄工所
本社所在地 延岡市大武町39-6(延岡鉄工団地内)
設立 1946年10月
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