農業と工業の技術を掛け合わせて、新しい農場を運営する会社
この企業について
地下水や太陽光を活用した野菜工場でレタスを育てています
土を使わずに、水と液体肥料を使用した「水耕栽培」をおこなっている株式会社ひむか野菜光房。門川町にある野菜工場ではグリーンレタスやフラワーレタスなど4種類のレタスを生産しています。水耕栽培は温度や湿度が管理されたハウスの中でおこなわれるため季節や天候に左右されにくく、また土を使用しないため雑草が生えず虫が付きにくいという特長があります。このため一年を通じて安定した品質の野菜を生産することができます。
ひむか野菜光房は使用する水にもこだわっていて、飲料水としても使用可能な地下水を地下40mからくみ上げています。地下水の水温が水耕栽培に適した17℃程度に保たれていることも良質な野菜ができる理由の一つです。
日照時間が長く快晴の日数が多い宮崎は気候的にも水耕栽培との相性が良く、ひむか野菜光房はこの太陽光を活用することで毎日7000〜8000株ものレタスを収穫することに成功しています。ここから出荷されるレタスは、トラックで宮崎県内をはじめ九州各地や関西方面へ届けられています。
今までのやり方にとらわれずに挑戦しています
ひむか野菜工房では現在もさまざまな挑戦をおこなっていて、焼肉レタスの名前で売られている「サンチュ」をはじめいろいろな野菜を水耕栽培で試験的に育てたり、生産の効率を上げるための自動収穫機の製作に取り組んだりしています。その他、輸送中に野菜の鮮度を守る特殊な保管庫の開発も進めていて、農業と工業の技術を合わせた新しいカタチが生まれようとしています。
またひむか野菜工房は100年続く会社を目指して、農業の活性化とともに若い世代との交流にも取り組んでいます。水耕栽培は他の野菜や果物に応用することができ、農業をやっている他の会社の人たちが見学に来ることが多くあります。また新しいカタチの農業を学ぼうと学校や学生からの見学依頼も多く、こうした人たちに積極的に情報を伝えていくことで、未来の農業を担う人材の育成にもつなげています。
地域の人が働きやすい環境を整えています
ひむか野菜光房では60代や70代の人たちも多く活躍しています。地元の高齢の人や障がいのある人でも働きやすいように、レタスを栽培する台や出荷作業をおこなう台を作業しやすい高さに調節していたり、ほとんどの作業をハウスの中央にある通路で完結できるようにしたりしています。こうした工夫によって、働く人の身体的な負担を少なくできるだけでなく、生産の効率を高めることにもつながっています。
また、ひむか野菜光房では働ける年齢の上限に当たる「定年」という制度を設けていません。本人の意思で何歳まででも働くことができるため、70代後半の人も活躍しています。さらに、休憩時間を少し長めに設定していたり、人によって働く時間を変えられるように工夫したりと、スタッフの負担が大きくならないように考えています。こうした環境づくりに取り組むことで、働く人や地域の人が潤い、みんなが喜んでくれる会社になることを目指しています。
企業データ
社名 | 株式会社ひむか野菜光房 |
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本社所在地 | 東臼杵郡門川町大字門川尾末1-1 |
設立 | 2012年6月 |