クリーンの力で社会のさまざまな課題に挑戦する会社

日向市にある株式会社グローバル・クリーンは、商業施設や医療施設、複数の会社が入居するオフィスビルなどの建物の清掃をおこなっています。建物内をきれいにすることはもちろんですが、近年はお客さまの除菌に対する意識も高まっていて、清掃と除菌を同時におこなう「除菌清掃プログラム」の依頼が増えています。

グローバル・クリーンはコロナ禍より前から除菌清掃をおこなってきましたが、これには、会社をつくった当時に助けてくれたお客さまの存在があります。できたばかりで知名度も信用もない会社に仕事を依頼したのは、地元のいくつかの病院や介護施設などでした。医療施設は常に清潔な環境を維持しておく必要があるため、一般的な会社よりも清掃や除菌に対する意識が高いのです。社長の税田さんは、信頼してくれたお客さまに恩返しがしたいと、アメリカやカナダに何度も渡って除菌清掃プログラムについて勉強しました。そして、地元のお客さまに世界レベルの品質を届けようと、このサービスを始めました。今では、同じ清掃の仕事をしている全国の会社が相談に来るほど質の高いサービスを提供しています。

グローバル・クリーンには「人に優しく、地球に優しく。すべては『きれい』のために」という考え方があり、清掃の仕事を通して多くのお客さまや社会に貢献していきたいという思いがあります。そのため、清掃の仕事を自分たちで引き受けるだけでなく、お客さまに清掃の方法を教える「クリーンコンサル」という仕事もしています。最近では衛生管理を徹底したいと考えているスーパーや食品関係の工場などからの依頼が増えています。

こうした依頼に応えるため、グローバル・クリーンでは食品会社向けの専門チームを立ち上げました。チームのメンバーの中には、惣菜管理士という食品の分野での民間資格を取得した人もいて、清掃の知識だけでなく食品に関する知識を生かして、より専門的なアドバイスができる体制になっています。

その他、障がいのある方が通う施設などでも清掃の技術を教えています。プロの清掃技術を習得することで仕事の選択肢が広がり、給料の向上にもつながると喜ばれています。こうした取り組みも、グローバル・クリーンが大切にしている考え方そのものです。

会社ができたばかりのころ、助けてくれたのはお客さまだけではありませんでした。当時一緒に仕事をしていた60歳以上のスタッフや障がいのあるスタッフなど数名が、十分な仕事がない中「仕事があるときだけ声をかけてくれればいいですよ」と、自分たちを犠牲にして会社の存続を手助けしてくれました。そうした人たちに恩返しできる会社でありたいと、グローバル・クリーンは障がいのある方やコミュニケーションをとるのが苦手な方とも一緒に学びながら働いてもらっています。

また女性の割合も高く正社員では7割以上を占めていて、子育て中のお母さんも活躍しています。子どもが急に熱を出して帰らなければならないときでも、みんなでサポートできる体制が整っていることで、お母さんスタッフも安心して仕事を任せて帰ることができます。

グローバル・クリーンは、次の世代を担う若い人材を育てていくために、高校や大学を卒業して新社会人になる人たちも入社できるようにしています。そして、男女や年齢、障がいの有無に関係なく誰もが活躍できる会社になることを目指しています。