将来を見据えた職場選び。やりたいことではなく、できることに目を向ける

永友さん 高鍋高校出身

営業職に絞って勝ち得たコロナ禍の就職活動

大学時代の就職活動について聞かせてください。

就職活動は本当に大変でした。2020 年の3月あたりから本格的に動き始めたのですが、ちょうど新型コロナウイルスがはやりだして、予定されていた会社説明会が一斉になくなってしまって。当時はまだオンラインに対応している企業も少なく、企業側も生徒側もどうしたらいいのか分からないという状況でした。沖縄の大学に通っていて、他県の説明会に行くための飛行機をキャンセルすることも何回かありましたね。

そんな中で就活を続け、初めは広告業界やエネルギーインフラ業界などを中心に受けていたものの、なかなかうまくいかず。そこで一旦就活の考え方を整理しました。それまでは自分がやりたいことに焦点を当てて受ける会社を選んでいたのですが、もっと自分の学んできたことやできることに向き合って就職先を探すことにしたんです。

大学では地域や企業のマーケティングを専門的に学んでいたので、それが生かせる営業職に絞って就活を再スタートしました。結果、就活を始めて1年ほど経った大学4年の9月に、清掃会社であるグローバル・クリーンに内定をいただきました。

会社との出会い、応募の決め手は?

グローバル・クリーンを知ったのは、宮崎県内の民間企業を取り上げた紹介紙を見たのがきっかけです。そこにグローバル・クリーンの働きやすさという点が紹介されていて、興味を持ちました。従業員が気持ちよく働けるように、育児休暇など福利厚生に力を入れていると書かれており、自分が将来結婚し、子どもができたときにも安心して働けるなと思い、エントリーしました。

沖縄での就職は考えていましたか?

実は沖縄の大学に進学する時点で、Uターン就職をするって決めていたんです。なぜなら、宮崎が好きだから。その一言に尽きます(笑)。
大学4年間も本当に楽しくて、沖縄も過ごしやすく大好きな場所になったのですが、やはり就職は地元宮崎でという考えは変わりませんでした。

イメージ通りだった働きやすさと、ギャップに感じたシフト勤務

入社 1 年目。実際に働いてみてどうですか?

現在は営業部の業務管理課というところにいます。清掃を依頼されるお客さまとのやりとりや清掃現場のスケジュール管理、従業員のシフト管理などをおこなう部署です。今は入って 1 年目なので現場に行くことが多く、清掃の実務をしながら専門的な知識を蓄えている段階です。

入社後の2ヶ月間は研修もありました。清掃用具や機材の扱い方を先輩から教えてもらうほか、他の会社の新入社員と合同の社外研修に参加し、ビジネスマナーを教わる機会もありました。お客さまと直接話をすることが多いので、学生のときのようなくだけた話し方はしないように言葉遣いに気を付けています。

入社後のギャップはありましたか?

ギャップというか、逆に想定通りだったのが働きやすさの面です。うちの会社の管理職は女性が多く、現に自分の上司にあたる課長も女性なんです。また、清掃の仕事は男性が多いというイメージもあるかもしれませんが、弊社では女性の従業員が多く、現場の男女比も半々。福利厚生が充実しているので、性別に関係なく活躍できるのだと思います。

一方でギャップに感じた部分といえば、勤務形態でしょうか。この仕事はシフト勤務なので土日も関係なく仕事があったり、朝が早かったり、夜が遅かったりと時間もバラバラです。そういう働き方だと理解して入社したものの、実際に働いてみると最初は調子がつかみづらかったです。学生時代とはまったく異なる生活リズムだったというのもあると思います。でもだんだんと慣れてきて、今では夜間勤務も月2回ほどこなしています。

広い視野をもって「できること」を探してほしい

描いている将来像を教えてください。

ビルクリーニング技能士という国家資格を取りたいと考えています。そのためにまずは受験資格となる実務経験 3 年を目指して、業務に励んでいるところです。

資格が取れれば、現場監督の立場で清掃業に携わることができます。経営のマネジメントにも興味があるので、今は一歩ずつ目標に向かっているところですね。

高校生に向けてアドバイスを送るとしたらどんなことを伝えたいですか?

自分のやりたいことだけを目指して就職活動するのではなく、「できること」も踏まえて仕事を探してみるといいかなと思います。自分の経験上、やりたいことだけにこだわりすぎるとどうしてもうまくいかないことがある。そんなときはこれまで学んできたことや得意なことにも目を向けて、できるだけ広い視野で就活してほしいと伝えたいですね。

たとえばなんですけど、23歳で就職したとして、そこから40年、50年近く働き続けることになる。初めからひとつの会社でずっと働こうと考えていると、とてもつらいものがあると思うんです。スキルアップとして転職したり、違う道に行ったりというのは選択肢として当然出てくる。だからこそ、自分ができることからスタートして、少しずつやりたいことに近づいていけるといいのかなと思っています。

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