大山食品株式会社

伝統を守りながらも、世界に通用する新たな商品を

この企業について

地元の原料を使い、玄米黒酢やこんにゃくをつくっています

大山食品株式会社は、国富町で創業し90年以上もの間「お酢」をつくってきた歴史のある会社です。隣町の綾町にきれいな湧き水があったことから、1973年に現在の綾工場を建設しました。ここでつくっているのは玄米黒酢やこんにゃく、ソースやリキュールで、スーパーなどで売られているほか工場直売店も構えて自分たちでも販売しています。

大山食品の玄米黒酢は、創業のころから受け継がれている伝統的な製法でつくられています。「かめ」と呼ばれる大きなつぼの中に原料を入れて6ヶ月間発酵させた後、タンクの中でさらに6ヶ月間熟成させます。綾工場には大きな「かめ」が250個以上も並んでいて、その一つひとつで1年間かけてじっくりと仕込んでいます。綾町の良質な水を使い、化学肥料や農薬を使用せずに育てられた玄米を原料にしているため、健康に良い黒酢ができます。

宮崎県内の学校給食にお酢やこんにゃくを供給しているほか、大手ドラッグストアの店頭に並ぶ「飲むお酢」や「りんご酢」などもつくっています。安全で体に良いものを消費者に届けるために、いずれの製品にも可能なかぎり地元産の原料を使い丁寧につくっています。

アメリカで受け入れられた新商品

この数年、大山食品が力を入れているのは「柚子ホットマーシー」という商品名で製造・販売している液体状の柚子胡椒(ゆずごしょう)です。すでにアメリカのスーパー1000店舗以上に並んでいて、輸出量もどんどん増えています。もともとアメリカでは柚子胡椒という食文化はありませんが、タバスコなどと同じ棚で販売することで、ホットソースの一種として受け入れられています。安心して食べられるものを届けたいとの思いから、マーシーにも食品添加物は使用しておらず、これがアメリカで多くの人に受け入れられている理由の一つにもなっています。これからドイツへの輸出も予定していて、今後さまざまな国や地域に宮崎産のホットソースが広がっていくことが期待されています。

またオンラインショップにも力を入れていく計画で、国内でも多くの消費者に直接商品を届けられるようになります。お酢を自分で買うことの少ない若い世代にも、体に良くて美味しいお酢のドリンクなど商品の魅力を発信していきます。

次の世代にも、地域とのつながりを受け継いでいきます

大山食品では国富町や綾町に住む地元の人が多く働いています。歴史の長い会社でもあることから、現在は40〜60代のスタッフが多く、なかには20年以上働いているという人もいます。最近は食品に関わる仕事をしたいという若い世代も増えていて、20代のスタッフも活躍しています。製造の仕事はもちろん今後はオンラインショップの仕事も増えるため、さらに若いスタッフを増やして、InstagramなどのSNSやWebでの発信を通じたお客さまとのコミュニケーションに力を入れていく予定です。

大山食品で働くスタッフは、担当の枠を越えてお互いに助け合いながら仕事をしています。毎年、地域の人たちと新酢の完成を祝う「くろずまつり」というお祭りを開催しており、ここでも幅広い年代のスタッフが協力し合って地域を盛り上げています。2008年から毎年開催していた「黒酢まつり」は、2020年はコロナ禍の影響で中止となったものの2021年には再開することができ、地域とのつながりの大切さを改めて感じる機会になりました。これから増えていく仲間とも、一緒になって会社や地域を盛り上げます。

企業データ

社名 大山食品株式会社
本社所在地 東諸県郡国富町大字本庄5008
設立 1930年1月
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