前職は工場勤務。面接がきっかけで営業職に挑戦
現在の仕事内容から聞かせてください。
鶏や豚、牛といった畜産関係の設備販売や工事を担う株式会社新原産業で、営業を始めて2年目になります。畜産業を営むお客さまから困っていることをお聞きして、それを解決するための商品や工事を提案する、いわゆる提案営業が僕の仕事です。
新しくお客さまを探して営業するというよりは、今取引させていただいているお客さまへの営業がメイン。注文が多いのは換気扇や大型扇風機など既製品の空調設備ですが、自社で商品開発したものを販売することもあります。お客さまのニーズに応じて既製品に手を加えたり、細かい要望になってくると一から設備を製造することもありますよ。
入社の経緯を教えてください。
地元の工業高校を卒業したら一度は県外に出てみたいと思っていて、関西にある工業系の工場に就職しました。そこで6、7年働いたあとに地元に戻ってきました。
地元の都城は畜産業が盛んなので畜産関係に絞って転職活動を始めたところ、4件ほどの求人の中に弊社があったんです。募集職種は工場勤務。これなら前職のノウハウも生かせると思い、応募しました。
ですが、面接で聞かれたのは「営業に興味がありますか?」という想定外の一言。驚きました(笑)。でもこんな機会はめったにないな、新しいことに挑戦してみたいなと思い「興味あります。機会があればやってみたいです」と答えました。
ただ実際に営業をやるとは思ってもいなかったのですが、研修期間から本格的に営業職として扱われるように。そこから僕の営業としてのキャリアがスタートしたんです。
お客さまのニーズを踏まえたプラスアルファの商品提案
実際に働いてみて、いかがですか?
未経験から営業をスタートしたので本当にすべてが勉強です。言葉遣いや電話対応、提案の仕方など、営業としてのスキルを身に付けようと先輩の背中を必死に日々追いかけています。
先輩方も一から丁寧に教えてくださり、分からないことも気軽に聞ける雰囲気の職場です。「何か困ってるんじゃない?」と僕の表情を読み取って声を掛けてくださったこともありました。営業部の中で僕が一番下というのもあって、本当に良くしてもらっていますね。
前職と違って、売り上げの管理や事務処理などパソコンを使う仕事も結構多くて、業務の中でパソコン操作を覚えています。時には2、3人の先輩方に後ろで見守ってもらいながら作業するなんてこともありますね(笑)。
仕事のやりがいや楽しさを感じるのはどんなときですか?
自分が提案した商品がお客さまに受け入れられたり、段取りをした工事が無事に完成してお客さまの喜ぶ顔が見れたりするとやはりうれしく感じます。
いくら便利だからといって、スマホで操作するデジタル機能が特徴の商品を年齢層が高いお客さまに提案しても、それは不親切ですよね。お客さまの特徴やニーズを的確にとらえ、プラスアルファのものを提案することを大事にしていて、それができたときが仕事のやりがいにつながっています。
営業という仕事は意外と向いているのかもしれません。学生のころは生徒会に入ったり、ボランティア部で絵本の読み聞かせをしたりすることもあり、もともと人前に立つことや人と接することが好きなタイプ。じっとしているより動いているほうがよくて、そういう面でも営業職は合っているのかなと思いますね。
社会に出てから気付いた勉強することの意味
今後の目標について聞かせてください。
これまでは先輩社員とともに営業先を回っていましたが、実はこの春から1人で営業することになっています。大丈夫かなと不安に思う反面、任せてもらえるという喜びもありますよ。
自分が受注した仕事や販売した商品で、売り上げの実績を作っていくことが当面の目標になってきます。今はまだ半人前にもなっていない状況なので、一人前の営業担当として、とにかく早く会社に貢献できる人材になりたいと考えています。
最後に、社会人として高校生にメッセージをお願いします!
社会に出てから勉強の大切さを感じるようになりました。
たとえば専門職なら資格や免許を取得するための勉強が必要ですし、営業職でも、ある意味テスト勉強に似ているというか、努力してつかんだ結果が売上という数字に反映されるわけです。結局、学生時代の頑張りと、社会に出てからの頑張りはつながっているんだなと。だから学生時代の勉強は一つも無駄にならないし、むしろのちの自分を助けてくれるように思えます。
社会人になるとやっぱり仕事でへこんだり、実力不足を痛感することが多いんです。そんなときに自分を支えてくれるのが学生時代の頑張りだと思うんですよね。勉強してたとえ思うような成績があげられなかったとしても、頑張ったという証があればどこかで役に立ったり、自分の自信になってくれるのではないでしょうか。
もちろん勉強だけが努力ではないです。ただ僕自身、学生時代にもうちょっと勉強する習慣を身に付けておけば良かったなと後悔するときもあるので(笑)、高校生のみなさんにはぜひ目の前の勉強を頑張ってほしいですね。