ものづくりの現場で8年。大切にしているのは自分で考え、答えを出すこと

二宮さん 都城工業高校出身

工業高校での学びを生かした職業選択

入社の経緯を教えてください。

高校は地元の工業高校の機械科でした。金属加工や溶接、設計など製造現場で必要とされる機械や電気の基礎を座学と実習の両面から学びました。自然と将来はものづくりの仕事に就きたいと考えるようになりましたね。

高3のとき、担任の先生から地元企業として天神製作所のことをすすめられて、会社のことを調べていくうちに興味が湧いてきました。実際に企業見学に行き、ものづくりの現場で働く人たちの姿を見て、高校で学んだことを生かしてやりたいことができそうだなと感じ、入社を決めました。

現在はどういった業務をされていますか?

弊社は畜産の排せつ物を堆肥化する、かくはん機と呼ばれる設備の設計から施工、メンテナンスまでを一貫しておこなう会社です。おおまかに機械加工、製造、組み立てと3つの持ち場に分かれていて、僕は機械加工のリーダーをしています。

具体的にはフライス機という金属加工に用いる機械を使いながら、設備に用いる部品を分厚い鉄板から切り出したり、ボルトが入る穴を鉄板に開けたりといった作業をおこなっています。

設備のアフターフォローにも対応しているので、不具合が起きた機械の修理といった急ぎの作業が入ることも。優先させる作業を整理しながら業務を進めるため、その場その場の判断力が必要とされる現場でもありますね。

仲間とともに切磋琢磨しながら取り組む職場環境

仕事で楽しさを感じるのはどんなときですか?

機械加工では、フライス機に直線や曲線などの動きの指示を自分でプログラムを組んで入力し、機械を動かしていきます。自分が組んだプログラムが正常に作動して、指示通りの加工ができたときがうれしいですね。新しいプログラムに組み替えることもあって、スムーズにプログラムが組めたときは達成感があります。

ベテランの方が多い職場ですが、僕と同じ高校から入った同期が1人いて、仕事の相談もできる心強い存在です。自分とは異なる業務を担当しているので、知らないことも聞けたりして刺激をもらっていますね。

また弊社はベトナムや中国からの外国人技能実習生も受け入れています。熟練の技術を持った方もいて、こうすればもっと早く作業ができるよとアドバイスをもらうこともあります。

さまざまスキルを持った仲間たちと日々切磋琢磨し合える職場環境なんです。

では、仕事の面で大変な部分はありますか?

働き始めて8年目になりますが、まだまだだなという気持ちが強いです。部品の図面を一目見ただけで効率的な作業手順がぱっと思い浮かぶような、いわゆる職人の領域にはまだ達していなくて試行錯誤の毎日です。

入社して3ヶ月間は研修期間で、分からないことは先輩にどんどん質問して業務を覚えました。今でも先輩に聞くことはあるんですが、まずは自分で一度考えてから答えを出すことを意識して仕事に取り組んでいます。

なんでもすぐ答えを聞いてやってしまうと、自分の頭で考えられなくなるし、何度も同じところでつまづくと思うんです。だから、まずは自分であらゆる角度から考えてみること。そうすることで特殊な加工であっても、こうかな、どうかなと知恵を働かせることができるんですよね。

仕事と遊びの切り替えが働く上では大切

休日はどう過ごしていますか?

第2、4土曜と日曜、祝日が休みと決まっているので、リズム良く休みが取れていますね。趣味が結構多くて、ゲームをしたり、漫画やアニメを見たり、体を動かすことも好きなので友達と野球をしたりして休日を過ごしています。

学生のころと比べて、当然ですけど友達と時間を合わせるのは難しくなりましたね。友達が農業をしていたり、福祉関係の仕事に就いていたりするので休みもばらばら。その分、みんなで集まれる日は仕事の話は一切せずに、遊びに集中します(笑)。それがいい息抜きになっているのかなと思いますね。

ずっと仕事のことばかり考えていると、どんな人でもパンクしてしまうと思うんです。仕事は仕事、遊びは遊びとうまく切り替えることが社会人には大事なんじゃないでしょうか。

今後の目標を教えてください。

機械の設計部門に就くことをこれからの目標として見据えています。CADという設計ソフトを用いて、かくはん機などの設備の設計をおこなう仕事です。

現在、設計を担当している先輩が自分と同じ加工現場にいた方なんです。僕もその方と同じようなキャリアステップをイメージしているところですね。

高校で設計やCADソフトの操作など基本的な部分は押さえていますが、業務となると当然より高度なレベルが求められます。設計、CADともに本格的な勉強をしながら、加工の仕事と同じように、また一から知識と経験を積み上げていきたいと考えています。

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