企業の見学会で感じた不安。悩んだ末に就職先の変更を決断
現在の仕事内容を聞かせてください。
工場や研究所で使用されている、ラベルの製造をおこなっています。
たとえば、研究所などで使用されるラベルは、冷凍保存された状態でも粘着力が落ちないことや、日光に当たっても色あせないような特長が必要です。
自分たちは1人1台ずつ機械を操作しながら、オーダーされたラベルを一つひとつ製造しています。ほんの少しの加減の違いで不良が出てしまう繊細な作業で、感覚や経験といった積み重ねが大切な仕事です。
その他にも、一般のスーパーやコンビニで販売されているような商品に貼り付けるラベルの製造もおこなっています。お客さまからご依頼されたデザインや色合いがきちんと仕上がっているか、丁寧に確認しながら作業を進めています。
サニー・シーリングにはどのような経緯で入社を決めましたか?
都城工業高等学校に在学中は、県外に就職する予定でした。
実際に関東圏の企業に内定が決まっていて、入社予定者向けの見学会にも参加しました。しかし、いざ企業を訪れてみると自分のイメージと違っていて、特に社風になじめないのでは?と不安を感じました。
見学会は泊まりがけだったのですが、その晩は一人宿泊先でどうするべきかとても悩みました。ただ、入社してから辞職してしまっては、たくさんの人に迷惑をかけてしまいます。今決断しないと後悔すると考え、宮崎に戻ってから先生に相談しあらためて就職先を探すことにしました。
先生に伝えたときの反応はいかがでしたか?
さすがに先生も驚いていましたね(苦笑)。ただ、自分の思いをきちんと話して伝えたところ、理解してもらい就職先を探す後押しをしてくれました。
新たな就職先は、宮崎県内で探すことにしました。実は当時から、母が四国で暮らす祖母の遠距離介護をしており、自分もその手伝いをするなら宮崎県内で就職先を探すほうが良いのではと考えていました。
その部分に引っ掛かりを感じていたのも、関東圏の企業を辞退した理由の一つです。
先生と相談しながら、工業系で福利厚生が充実している企業を探していたところサニー・シーリングに出会い、就職することにしました。
自分が製造したラベルの商品を見ると誇らしい
仕事でやりがいや喜びを感じる部分はどこですか?
買い物に出掛けると、自分がラベルの製造に関わった商品が販売されていることがあります。そのときは誇らしい気持ちになりますし、喜びを感じる瞬間ですね。
成果物を実際にお店で見ることができるのは、今の仕事にやりがいを感じられる部分です。
では、これからの目標を聞かせてください。
サニー・シーリングでは、OJT(オンザジョブトレーニング)という仕組みで、先輩が担当になって新入社員の教育をしてくれます。
自分が入社したときに担当してくださった先輩はとても親身になってくださり、一つひとつの作業を丁寧に教えてくださいました。あるとき、自分がミスに気付かず退社してしまったときがあったのですが、そのときは先輩がこっそりカバーしてくれて、翌日に教えていただいた経験がありました。
自分もこれから後輩が増え、教わる側から教える側になる機会が増えていきます。そうなったときに、担当してくださった先輩のようにしっかり仕事ができる人間に成長したいと思っています。業務のことだけでなく、これまでの経験も伝えられるような存在を目指していきたいですね。
知識だけでなく、常識やモラルを身に付けておいて
趣味やお休みの日の過ごし方を教えてください。
趣味はサッカーとゲームですね。
サッカーは学生時代からずっと続けていて、都城工業に進学したのも、中学時代のチームメイトと一緒に全国を目指すことが目的でした。現在、社会人チームに所属していて現役でプレーしています。今はコロナ禍で活動ができていませんが、また試合をするのが楽しみですね。
それから、結婚して子どもが生まれたので、休日は奥さんと2人で子育てをする時間が多いです。サニー・シーリングの休日は暦どおりで予定を立てやすいので、オンオフをうまく切り替えることができています。
就職や進路を考える高校生が身に付けておくと良いものはありますか?
社会人になってから感じたのは、仕事でまず大事なのは知識よりも常識やモラルだということです。
知識は会社に入ってからでも身に付けることができますが、常識やモラルはなかなかすぐに身に付くものではありません。幸い自分はサッカー部での経験があり、あいさつや先輩との関係性で苦労することはありませんでしたが、学生と社会人の違いに戸惑う場面は少なくありませんでした。ぜひ今のうちから、常識やモラルを習慣化しておいてください。
それから、仕事以外の趣味や熱中できるものは大事にしてください。自分もサッカーという存在にずいぶん助けられました。やはり仕事だけでは悩んだり落ち込んだりしてしまうことがあります。そんなときに、熱中したり笑顔になれるものがあると、つらい時期を乗り越えていけるのではないでしょうか。
最後に、高校生にメッセージをお願いします。
就職先や進路を選ぶときは、周りに流されずに自分の意思を持っておくことが大事です。自分の人生を自分で決めることはとても大切なことだと思います。
その判断材料をできるだけたくさん集めておきましょう。自分も実際に企業の見学会を訪れたからこそ、重要な決断を下すことができました。興味のある企業の情報を集めたり、可能なら実際に足を運んで職場を見学させてもらったり、積極的に情報を集めておいてください。