好きなことで楽しく仕事したい。仕事が趣味ってかっこいいですよね

今井さん 本庄高校出身

誰かに食べてもらうことで感じる料理の楽しさ

現在の仕事内容から聞かせてください。

県内を中心に飲食店を展開する株式会社マスコに入社し、とんかつ専門店で働いています。メインはキッチンと呼ばれる調理業務。とんかつにパン粉を付けて揚げたり、盛り付けたりといった業務を担当しています。他にもホールと呼ばれる接客業務や店舗の事務作業を行うこともあります。

飲食業界に進まれたきっかけはどんなことですか?

お菓子づくりや料理が好きで、自分の好きなことをして楽しく仕事したいなと思ったのが、この業界に入ったきっかけですね。もともと母が料理好きなんです。台所に立つ母を手伝ったり、小学生になるとお菓子づくりを始めて、クッキーを焼いたりしていました。

料理は作る工程はもちろん楽しいんですけど、私は誰かに食べてもらう瞬間が一番楽しい。相手に「おいしかった」って言ってもらえると、また作ろう!って思いますね。

高校卒業後すぐに就職されたんですね。進学という選択肢もありましたか?

そうですね、進学というところも結構考えました。お菓子づくりが好きだったのでパティシエにも興味があって、専門学校に行こうかなと思ったこともあります。

でも学校で勉強してまでパティシエになりたいかと言われると、そこまででもないような気がして。だったら一旦就職して、洋菓子店などで働きながらパティシエを目指す道もあるのかなと思い、いろんな飲食店に見学に行ってみたんです。

その中で出会ったのが飲食チェーン店を手掛けるマスコでした。調理や接客など一から教えていただけることを知り、まずはここで飲食店の一連の業務を身に付けることから始めてみようと思いました。

常連のお客さまができると励みになる。休日は他店の味を研究。

仕事のやりがいを感じるのはどんなときですか?

常連のお客さまができたときはやっぱりうれしくて、やりがいを感じますね。オープンキッチンの店舗なのでお客さまとの距離が近く、「以前も来ていただきましたよね?」と声を掛けて、そこから会話が弾むことも。「今日のとんかつはいつもと違うね」と常連さんならではのチェックが入ったりもします(笑)。

市街地にある店舗ということもあって、同じ飲食店の方が来店されることも多いです。同業者の方と話をして、良い刺激をもらっています。

休みの日の過ごし方を教えてください。

高校時代の友達と遊びに出かけることが多いですね。社会人になってからのほうが休日に外に出る機会が増えました。職場の後輩たちとも仲が良くて、仕事終わりに海に行ったり、流星群を見に行ったりすることもありますよ。

あとは休みを利用して、月に一度、弊社が運営する別のとんかつ店に食べに行くって決めています。

私が感じるところなんですけど、とんかつは調理する人によって、ちょっとずつ違うんです。食感や見た目など、パン粉の付け方一つでも微妙に変わってくる。この人が揚げるとこんな味わいになるんだとか、この人は盛り付け方が丁寧だなとか、他の店のキッチンスタッフが揚げたとんかつを自分なりに研究して、参考にしています。

経験は大事。どんなことにも積極的に取り組んでほしい

どんな将来像を描いていますか?

若いうちから、いろいろなことを経験したいと考えています。料理と一口に言っても、さまざまなジャンルがあるし、その中でもたくさんのメニューがある。今はとんかつ専門ですけど、たとえばパスタとか、違う料理にも挑戦して自分の仕事の幅を広げていきたいです。

自分のお店を持ちたいとかはまだ考えていませんが、仕事が趣味ですって言えるとかっこいいなと思います。「今日も仕事か…」って気分が下がるのではなく、「お、今日も仕事だ!」って日々楽しめるといいですよね!

趣味と言えるぐらい、仕事が好きで熱心に取り組む、そんな大人が理想です。

社会人として、高校生にアドバイスをお願いします!

自分に置き換えてもそうなんですけど、経験はやっぱり大事。何事も積極的に取り組んだほうがいいと思います。

通っていた高校がボランティア活動に力を入れているところでした。今月はこんなボランティアがありますよと、学外のボランティア活動の一覧を生徒に配っていたんです。強制ではなく任意参加だったので、県内のマラソン大会や街の清掃活動など興味があるものを自分で選び、積極的に参加していました。

そのボランティア活動で、いろんな人と話ができたことが結構良かったんです。学校以外の場所で人の輪を広げることができたし、社会人に仕事の話を聴くことで職業に対する理解も深まった。そのことが職業を選ぶときにも役立ちましたし、人と関わることが多い今の仕事でも生きていると感じます。

学生のうちは、学校で接する大人といえば先生ぐらい。ぜひ学校の外にも目を向けて、自ら経験をつかみに行ってほしいと思います。

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