新しいことにチャレンジできる環境 がうれしい。つらいけど面白い。

金丸さん 日向高校出身

学生のころは就職先を“安定”で選びました ー

高校生のころはどんな生活を送っていましたか

地元の高校というと選択肢は日向高等学校で、姉や兄も同じ高校を卒業しています。

部活はソフトボール部でした。顧問の先生はソフトボール界で有名な方で、インターハイに 3 年連続で出場。全国で最高 4 位の成績を残しました。

3年生のときにはキャプテンを努めたのですが、部活で皆をまとめる立場となると、なかなかきつい部分もあって。

先生には部活の技術はもちろんのこと、精神的な指導もずいぶんしてもらい、目標達成に向けチームメンバーのベクトルを合わせていけるように心掛けていました。

いま思えばあのころの経験が、メンタルや体力のベースになってくれています。部活をしていなかったら今の自分はなかったかもしれません。

大学はどういう視点で選び、就職しましたか?

高校時代は熱心に勉強をしていなかったということもあり、推薦をもらえる大学を探しました。

銀行員の叔父と話をする中でなんとなく「経済の動きって面白いな」と感じていたこともあり、経済学部を選び、福岡の西南学院大学に進学しました。

マクロ・ミクロの経済学を学び、卒論テーマは20 年後も続く銀行を予想。

就職活動をするにあたって、宮崎に帰ってくる気持ちは毛頭ありませんでした。大手企業から内定をいただいた後に、両親から「姉や兄は県外で働いているから、あなたは宮崎に帰ってきたら」という話があって。

何になりたいというのもなかったので、宮崎での就職先の選択肢は銀行・公務員・有名な大手企業。公務員を目指すには勉強の面でも間に合わなかったこともあり、銀行を選びました。

“安定していない”、今はそれが楽しい

いまの会社で働くきっかけは?

銀行員時代は、融資業務(返済義務のある資金援助)を7 年、投資業務(将来を見込んだ返済義務のない資金援助)を 2 年 6 ヶ月ぐらい。投資業務では急成長を目指すスタートアップ企業など、新たなビジネスモデルに情熱を注ぐ方たちに出会えたのが楽しかったですね。

ただ、宮崎にはIPO (新規上場株式)をサポートできるような人材がほとんどいなかったんです。東京など県外から探してくるしかなくて。自分がサポートできないかな、というのは考えていました。

事情があり退職して落ち着いたころ、今の会社の社長がIPO 人材を探していて。
基本的に会社って“人”だと思うんです。今まで出会ってきた人の中で一番、頭が良くて回転が早い。この人の会社なら絶対 IPO できると思ったので、私で力になれませんかとお話ししました。

実際に働いてみてどうでしたか?

会社の部署は「管理」と、薬を研究開発する「開発」しかありません。入社する前はファイナンス1本で、資金調達をすればよいと思っていました。

でも管理は 2 人しかいないので、そんなことはなく。経理・財務・ファイナンスなど、あらゆることを担当しています。

基本的に社長は“自分で考え自分で行動”という考え方なので、社員は自分自身で会社に必要なことを考え、業務を遂行しなければなりません。
社長 が一番上にいるとはいえ皆で会社を作りあげているイメージ。入社してから職務 権限規程など、規程を27件ぐらい作りました。

規程がすでにある会社が普通だと思うので、他ではなかなかできない体験だと思います。

ひむかAMファーマでは、新しく発見された“薬として効くであろう”物質を、人に対し効く薬として完成させた段階で会社の売上につながります。それまでは売上が一切ありません。

「この薬が完成したらどれほどの患者さんを救えるのか」を熱弁しつつ、「ただ次の試験には●億円必要です。」と過去の自分には到底理解できない金額を提示し、資金調達をおこないます。苦しい時期もありましたし、来年も日々それが続くだろうと思っています。

決まったレールがなく、安定していないって不安もあるし、きついですよね。でも、楽しいんです。矛盾してますよね(笑)

失敗を恐れずに、まずはいろんなことに興味をもって欲しい

休日はどのように過ごされていますか?

会社はめちゃくちゃ時間管理がしっかりしています。土日祝完全休み、基本、残業はしない。

社長が言ってるんですけど“明日できることは明日やれ”というのがモットーで。
明日できることを今日やる必要なくない?という。だから休日は公園に行ったり動物園に行ったり。普通にパパしています。

あとはIPOが好きなので、 IPOセミナーはかなり受けています 。今の会社のIPOはもちろんのこと、色んな会社のIPOに携われるようになりたいですね。

高校生のころの自分にアドバイスするとしたら?

高校生のころの自分に言いたいのは、英語はもう、本当に早い段階から頑張ってくださいと。

臨床試験(薬の有効性や安全性を確認するための試験)をおこなうために、オーストラリアに子会社を作ったんです。オーストラリアに子会社を作ったという経験がある人は他にあまりいるとは思わないし、新しい業務に挑戦できるというのはうれしいです。

でも毎週、英語でのミーティング。何を言っているかはなんとなく理解できても、 発言ができないのできついです。面白い、けどつらい。

英語を勉強していこうとは思っているんですけど、抵抗が。だから「お前は数学を勉強しなくていいから、その分英語を勉強しろ」と伝えたいですね(笑)

学生のころの自分は“人生は一回しかない”という気持ちが大きく、安定思考でした。でも今は“失敗したらしょうがないよね”という頭があるので。

高校生のうちは失敗を恐れず、いろんなことに興味をもってほしいです。何が将来につながるかわからないから。

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