転職を重ねてたどり着いた、プロサッカーチームのフロントという仕事

落合さん 宮崎日大高校出身

宮崎に貢献したい、その思いに気付いた

これまでの経歴を教えてください。

これまでの職歴は割と多くて、東京の大学を出て新卒で入った会社をほどなくして辞め、新宿にある宮崎のアンテナショップ・KONNEで3、4年働きました。その後結婚を機に宮崎へ戻り、地域おこし協力隊として小林市に移住。市の広報などに携わるうちに、もっと IT の知識を身に付けたいと考え、生まれ育った宮崎市に戻り、 IT 企業へ転職しました。テゲバジャーロ宮崎では 2021 年 1 月から働き始め、 1 年が経ったところです。

テゲバジャーロ宮崎の求人を見たときの印象、応募の動機は?

プロのサッカーチームができたというのはニュースなどで知っていましたが、本当に県内にあるんだなと、求人を通してリアルに感じたというのが当時の印象です。

あとはこのタイミングしかないという思いもありましたね。というのも、Uターン就職や転職を通して、改めて宮崎が好きということに気づかされたんです。それで地元のために自分に何かできることはないかとずっと考えていました。そんなときにテゲバジャーロ宮崎でフロントスタッフを募集しているのを知りました。フロントスタッフとは営業、広報、企画などを通して、クラブ運営に携わる人のこと。プレーする選手と地域をつなぐような役割もあって、この仕事なら宮崎に何か貢献できるのではと求人に応募しました。

サッカーは未経験だったものの、中学校では軟式野球、高校ではソフトボールをずっとやってきていて、もともとスポーツも好きでした。宮崎も好きで、スポーツも好き。両方に携われる仕事を見つけられて幸運でしたね。

決まっていないからこそ、逆に面白い

仕事内容について教えてください。

現在はホームタウンである宮崎をフィールドに、営業という肩書で働いています。
クラブのスポンサーを集めるための取り組みや、地域貢献活動の企画や実施に携わっています。

地域貢献活動とは選手とともに小学校や病院などの施設に出向き、サッカー教室や体を動かすイベントをおこなうこと。選手が地域の方々と直接コミュニケーションを取ることができるので、応援してくださる地元の方に感謝を伝えたり、クラブのことを知っていただいたりする機会になります。

やりがいに感じること、大変なことは?

昨シーズンはJリーグ参入初年度ということでメディアにも多く取り上げられ、いろんな方から声を掛けていただきました。試合結果を受けて「惜しかったね」とか、「この前テレビに出てたでしょ?」と反応をいただくとやはりうれしいですし、自分たちの行動が与える影響力についても考えます。見ていただいているからにはまず試合で結果を出すこと、そして選手の認知度ももっと高めていかなきゃなと思いますね。

大変なことはJリーグに参入して間もないということもあり、個人が抱える業務が多岐にわたる点でしょうか。営業担当とはいえ、グッズを買いにこられた方への接客業務のほか、試合のときは新富のスタジアムに行き、設営やお客さまの誘導など前日の準備から当日の対応までこなします。イベントでは司会を任されることもありますね。ただ大変なことも捉え方次第なので、このクラブにいるからこそ、さまざまな経験ができているのだと思います。

息子に自慢してもらえる働き方をしたい

選手とはどう接していますか?

最初はプロのスポーツ選手ということで、リスペクトが強すぎて緊張しながら接していました。でも考えてみると、彼らは同じ会社で働く、いわば同僚なんですよね。それに気付いて、積極的に話しかけられるようになりました。

フロントスタッフの中には選手だった人もいて、働くことへの意識の高さに刺激をもらうこともあります。いい意味で、第一線で戦ってきた人ならではのガツガツとした働きぶりなんです。いろんな職場を見てきましたけど、考え方がシビアなところなど、普通のサラリーマンとはちょっと違う姿勢を感じますね。

今後の目標を聞かせてください。

クラブとしては結果を出しながら、サポーターの数を増やしていきたいという目標があります。そのためにはコロナ禍であまり実施できていない地域貢献活動にも今後力を入れていく予定です。

個人的には、これまでの職場で培ってきた広報のスキルやIT の知識をもっと生かしながら、すべての経験をテゲバジャーロ宮崎に集約して、業務を進めていきたいと考えています。

2歳の息子がいるんですが、芝生を見ると「テゲバ」と言えるようになってきて、成長が楽しい毎日です。息子が大きくなって、父親はこんな仕事をしているんだ!と自慢してもらえる、そんな働き方をしていければと思っています。

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