「興味がある」ということはそれだけで大きな強み。高校生だからこそ挑戦してほしい

佐藤さん 高千穂高校出身

子育てのしやすさと椎茸というなじみある商品が入社の決め手

これまでの経歴を教えてください。

高校を卒業後は、高千穂のJA(農業共同組合)に就職しました。地元で働きたいと考えていろいろな候補を探していたのですが、実家が農家で椎茸を栽培していたので、一番なじみのあるJAを選ぶことにしました。

JAで働いたのち、一度高千穂から宮崎市に移住してホテル関係の仕事をしていました。その後また高千穂にUターンして飲食店で働いていましたが、結婚して出産したので、子育てのために一度仕事から離れていました。

子どもが幼稚園に入園するタイミングで、もう一度働き始めようと思い求人を探していたところ、杉本商店に出会いました。通勤時間や勤務体制も子育てがしやすく、実家でなじみある椎茸という商品を扱えるという点も魅力に感じ、入社を決めました。

現在のお仕事内容を聞かせてください。

現在は、椎茸の袋詰め作業を担当しています。別の工程で選別してもらった椎茸を検品をしながら、商品ごとに袋詰めしていきます。

作業中は、椎茸のサイズがきちんと規格内か確認したり、外で栽培している食材なので葉っぱなどの混入物が入っていないかを丁寧にチェックしています。

杉本商店では通販サイトのAmazonやコープ(生活協同組合)などでも商品を扱っていて、Amazonでは海外向けにも商品を販売しています。平均して、一日6000パック程度は袋詰めの作業をおこなっていますね。

お仕事をしていて喜びを感じる瞬間はどこですか?

私の業務は、なかなかお客さまと直接関わることがないのですが、社長がときどきお客さまが送ってくださったお礼状を紹介してくれます。その瞬間はお客さまとのつながりを感じることができ、喜びの声や感謝の声を聞けると「この仕事をしていて良かったな」と感じられますね。

自分たちの仕事が、誰かの喜びを生み出していると実感できるのは、どの仕事でも大きなやりがいになる部分ではないでしょうか。

一度離れたからこそ、地元の良さに気付くことができた

地元の高千穂を離れてから、またUターンした理由を聞かせてください。

どうしても小さな田舎町なので、当時は若さもあって狭いコミュニティの中で暮らすことに息苦しさを感じていました。そこで、一度外の世界で視野を広げてみるという意味でも、地元を離れて暮らしてみようと考えました。

宮崎市での生活は刺激も多く、自分の視野を広げる意味でとても良い経験でした。一方で、高千穂という地域の良さを改めて実感する機会にもなりましたね。人と人のつながりの強さや温かさは、一度地元を離れたからこそ気付けた部分です。その良さを求めて、またUターンして暮らすことにしました。

プライベートな時間はどのように過ごしていますか?

休日はずっと家族と一緒に過ごしています。娘が4歳になるのですが、近くの公園に遊びに行ったり買い物に行ったりして過ごしていますね。

最近はいろいろなことに興味を持ってくれるようになったのですが、コロナ禍の影響でなかなか連れて行ってあげたい場所に行けない状況が続いています。状況が収まったら、水族館や動物園など、さまざまな体験や感動に触れさせてあげたいですね。

興味があることには、なんでも挑戦してみて

これからの目標について聞かせてください。

業務のことに関しては、なんでも分かるようになりたいですね。社内でも後輩が増えてきましたし、仕事のことで質問される場面ではきちんとアドバイスができるようになりたい。これから新しく入ってくるメンバーにも、自分の経験を伝えられるような存在に成長していきたいと思っています。

それからプライベートでは、子どもの成長を見守るのが一番ですが、少し手が離れてきたら自分が好きだった趣味の時間を作れるとうれしいですね。カメラや読書が好きなので、そういった時間を増やしていけたらと思っています。

最後に高校生が進路を考える上でのメッセージをお願いします。

興味があることには、なんでも挑戦してみてください。

自分が学生のころを思い返すと、なかなか興味があることに一歩を踏み出すことができずにいました。そのことを後悔はしていないのですが、年齢を重ねて新しいことに挑戦しようとすると「高校生のころだったら、もっと積極的になれたかな?」と考えたりすることがあります。

興味があるということは、それだけで大きな強みです。「こんな仕事がしたい」「こんな人間になりたい」という明確な理由がなくても、興味があるという純粋な気持ちを大事にすることが、自分の未来を切り開くきっかけを与えてくれるはずです。

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