興味があることには臆せずチャレンジして。合う合わないは経験の先に見つかる

工藤さん 門川高校出身

子育てとの両立を目指して新しい職場を選んだ

現在のお仕事内容から聞かせてください。

めだかファミリーグループでは、障がいのある人を対象にしたサポート事業をおこなっています。「めだかハウス」という施設を運営しながら、パートナー(利用者)の方が働く楽しさや、やりがいを見つけられるよう、手助けをするのが目的です。

私の仕事は、パートナーのサポートが主な役割で、具体的には施設内で取り組む椎茸の加工工程のサポートをしています。パートナーの方と一緒に椎茸の軸切りをするなど、一緒に楽しみながら働いています。

この職場で働くようになったきっかけを教えてください。

高校卒業後、いくつか仕事を経験したのですが、前職では医療関係の工場で7~8年程度働いていました。仕事はやりがいがあったのですが、勤務の都合上早朝に出社しなければならず、子育ての時間を十分に確保できない点が悩みでした。

そこで一度職場を退社して、職業訓練学校に通いキャリアを見つめ直す時間を作りました。すると職業訓練学校の先生から、めだかファミリーグループという職場があると教えていただきました。詳しく話を聞いてみると雰囲気も良さそうで、就業時間も9時~16時の間と、子育てをしながら働くにはぴったりの環境でした。

すぐに職場に応募して、現在に至っています。

人と人との関係性は、信頼を積み重ねていくことでしか深まらない

働いてみて苦労した点はありましたか?

働き始めた当初は、パートナーの方々との関係性を築くのに苦労しました。どうしても新しいスタッフに対して、パートナーさんの中には警戒感を持たれる方もいらっしゃいます。こちらもどう関係性を築いていくのか迷いながら接してしまい、ついつい掛けるべき言葉を掛けてあげられないといった失敗も経験しました。

ただ、大切なのは信頼関係を築くことだと思い、そこからは積極的にコミュニケーションを取ることを意識しました。やはり人と人との関係性は、信頼を積み重ねていくことでしか深まらない。その大切さを改めて学ばせてもらいましたね。

では、働いていて楽しい部分・やりがいを感じる部分はどこですか?

一緒に作業をしている時間は純粋に楽しいですね。作業中は会話が生まれるのですが、ご年配のパートナーは地域の歴史やこれまでの経験で得られた知識をたくさん話してくださいます。やはり人生の先輩なので学ぶことがたくさんありますし、そういった時間が積み重なることで信頼関係がより深くなる。そうやって、だんだんと心を開いてくれることに喜びを感じますね。

例えるなら、家族のような雰囲気と言い替えることができるかもしれません。

休日はどのように過ごしていますか?

休日は子どもが4人いるので、子育て中心の生活ですね。一緒に買い物に行ったり、お出かけをしたりしています。

時にはイライラしてしまったり大変な部分もありますが、それ以上に楽しい時間もたくさんあります。私は子育ては今しかできない経験だと思っていて、私がやりたいことは、子どもたちが成長してからでも時間はある。だから今は子どもたちを生活の中心に置いて、日々を過ごしていきたいと考えています。

高校生のころにしかできないことを、たくさん経験してもらいたい

では、将来の目標はいかがですか?

今は子どもたち中心の生活に満足していますが、成長して子育てが終わったらフルタイムでバリバリ働きたいですね。前職ではフルタイムで働いていたので、もともと働くことは好きでした。

ただ、子育てをしているとどうしても残業や働ける時間に制限が出てしまいます。そこが内心では歯がゆかったり、もっとバリバリ働きたいと思うことがあります。なので、子育てがひと段落したらフルタイムでもう一度、一生懸命働いてみたい。それが将来の目標ですね。

最後に、進路や就職先を考える高校生にメッセージをお願いします。

高校生のころにしかできないことを、たくさん経験してもらいたいですね。勉強でも部活でも遊びでも、今しかできないことに全力で取り組んでもらいたい。友達とのたわいない会話で盛り上がったり、一緒に笑い合ったり、そういった学生時代の経験は今でも大切な思い出として残っています。

それから、興味があることには臆せずチャレンジしてみてください。仕事もそうですが、やってみないと分からないことはたくさんあります。自分に合う合わないを判断できるのは、経験してからでないと難しいものです。だからこそ、高校生のうちからいろいろなことに挑戦してもらいたい。きっとその中から、自分にとって魅力的な選択肢が見つかるはずです。

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