
自動車工業科での学びも、生徒会活動も、信頼できる先生方のもとで過ごした高校生活は楽しく、充実したものでした
まずは、どんな高校生活を過ごされたか聞かせてください

私が高校生活を過ごしたのは、当時の都城東高校(現:櫻美学園高校)。自動車工業科(現:モビリティ科)で、自動車の構造、仕組み、整備技術などを学びました。もともと機械いじりが好きだった私にとっては、授業でものづくりの知識を学び、実習で技術を実践する毎日は、楽しかったですね!在学中に、三級自動車整備士も取得しました。
また、学業と並行して取り組んだのが生徒会活動です。生徒会長として体育祭や文化祭など様々な学校行事の企画から運営までを取りまとめるのは苦労も多かったですが、今思い返せば、1つ1つの行事を進めるための準備や段取り、コミュニケーションの大切さを学べたことは、貴重な経験だったなと思っています。
学びも生徒会も、先生方の教えやサポートを受けながら過ごした私の高校生活は、とても充実したものでした。特にお世話になったのがO先生です。先生と生徒の壁をまったく感じさせないフレンドリーな人柄で、悩みや相談があるときには、いつでも気軽に話を聞いてくれて、的確なアドバイスをくれる。O先生は私にとって心から信頼できるまさに恩師と呼べる存在です。
卒業後の進路選択では、どんな道に進むことを選んだのですか
自動車関連の会社に整備士として就職する道も考えましたが、子どもの頃から憧れていた大手玩具メーカーで働きたいという夢にチャレンジするため、さらに学びを深めようと私は熊本工業専門学校への進学を選択。機械システム科で、コンピュータ関連、CAD、工作機械などの技術・技能を幅広く学びました。
残念ながら、夢を叶えることはできなかったのですが、卒業後は大手農業機械メーカーに就職。地元宮崎の営業所に勤務するセールエンジニアとして、社会人の第一歩を踏み出しました。
九南フィールドエンジニアリングさんに再就職するきっかけをくれたのは、高校時代の恩師だったそうですね
はい、そうなんです。農業機械のセールスエンジニアとして社会人生活をスタートしたのですが、仕事にギャップを感じるようになったんです。やっぱり、自分が好きになれる仕事、やってみたいと思える仕事にチャレンジしたい!という思いが日に日に強くなり、退職を決意。再就職を目指すことにしました。
しかし、新たな仕事探しでは、心を動かされる出会いになかなか恵まれず。。。そこで相談したのが、高校時代の恩師であるO先生。親身になって話を聞いてくれた先生がすすめてくれたのが、ラインマン(電工職)という職業でした。
「送電線工事を行うラインマンはどうだろう?電力の安定供給を支えるインフラづくりの仕事には、ものづくりの手応えと地域貢献というやりがいがあると思うな。募集会社の九南フィールドエンジニアリングさんは、宮崎地場大手の九南グループで安定性も抜群。三股町本社の会社だから地元就職の安心感もあるよな!」。
先生の取り計らいでさっそく職場見学もさせてもらいました。はじめて出会う仕事でしたが、ラインマンの方々が高所で送電線工事の作業にテキパキと取り組む姿は、私の目にとても勇ましく映り、直感的に「かっこいい仕事だな!」と思ったことを今でも覚えています。「チャレンジしてみたい!」そんな気持ちが強くなり、2024年12月に私は中途採用で当社に入社しました。
送電線工事の現場で駆け出しのラインマン(電工職)として学びと経験を重ねる日々です
現在担当しているお仕事について教えてください

新人ラインマンとして送電工事部の第5班に所属しています。ラインマンの仕事は、電気を送り届ける送電線や鉄塔の建設・保守に携わる現場作業です。特に当社は、発電所から送り出される電気の最初の通り路である高圧送電線工事を専門に手がけており、高さ数十メートルの鉄塔に登り、鉄塔から鉄塔へと送電線を張る架線工事をはじめ、鉄塔のアームや送電線のダンパー(風による振動を制御する装置)、がいし(電線を支える器具)を取り替える保守作業などが各現場では行われています。
現在、熊本の三池にある現場(鉄塔の保守工事)に第5班の一員として参加しています。とは言え、私は入社後2ヶ月間の基礎研修(送電・高所作業)を終え、現場実務を習得するためのOJT研修中の新人。先輩の指導のもと、工具類や取替・設置する機器の準備、資材の吊り上げなど、鉄塔上で作業をする先輩たちの後方支援的なサポート業務を主に担当しています。
当社の新人教育には、先輩社員が1年間をかけて新人を1対1で教育・指導するブラザーシスター制度があります。一緒に働く現場に教育担当の先輩がいてくれて、作業の現場で先輩に質問や相談ができて、その場で指導やアドバイスをもらえる。私たち新人にとってはとても安心で、心強い環境です。今はまだ、資材を吊り上げる紐を結ぶ作業1つでも注意を受けることが多いですが、「今日は上手くできてるな!」と先輩から声をかけてもらうときは、少しずつですが自分の成長を感じられる嬉しい瞬間。「もっとできるようになりたい!」そんな気持ちがわいてきますね!
ラインマンの仕事のやりがいはどんなところですか?
電力の安定供給を守り続ける仕事で地域社会を支えるという使命感は、この仕事ならではの大きなやりがいです。街灯や街明かりを目にすると、自分たちの仕事が役に立っているんだなと嬉しくなることもありますね。また建設や保守を手がけた送電線や鉄塔は現場で形となって残るので、仕事の成果や頑張った証しをリアルに実感することもできます。
これからの目標を聞かせてください
ラインマンとして独り立ちするためには、最低でも3~5年の現場経験を積むことが必要だと言われています。実際、電気の知識、工具の扱い方、取り扱う送電線や機器・装置の知識、工事の準備・段取り・進め方、安全対策など、この仕事は覚えることや身につける技術が数多くあります。私はまだまだ駆け出しの新人ですから、もっと業務知識を増やし、先輩たちのもとで経験を積み、はやく一人前になることが今の目標。学びと経験を重ねるラインマン修行の日々は、まだまだ続きます!
自分が決めた選択や決断に後悔を残さない就職活動を!好きなこと、気になることには、ぜひチャレンジしてやり切ってください!
長峰さんが感じる地元就職の良い点を教えてください

専門学校への進学で、一度県外で生活した経験から言うと、やはり住み慣れた町で暮らし働ける地元就職の良さは、安心感ですね。私は現在、自宅通勤をしていますので、家族がそばにいてくれるのは安心ですし、友人や高校の恩師にもすぐに会いに行ける。仕事も生活も落ち着いて過ごせるのが地元就職の良いところだと思います。私の趣味はドライブ。休日は、地元の友だちと一緒に九州各地に出かけてリフレッシュしています。
卒業後の進路選択で就職を考えている高校生に向けてメッセージをお願いします
いろんな求人票を見たり、先生や家族からアドバイスをもらったり、自分にはどんな仕事が向いているのかを考えたり…就職活動に取り組むにあたっては悩むことも多いと思います。まずは少しでも興味がある仕事、気になる会社があれば、説明会や職場見学に積極的に参加することをおすすめします。そして、「この仕事好きだな」「この会社で働いてみたいな」と思えたなら、自分の気持ちに正直に、ぜひチャレンジしてください!やり切った結果、希望が叶わなかったとしても、自分の中に後悔は残りませんし、むしろ納得感があるはずです。皆さんが、後悔のない就職活動をして、納得できる仕事や会社と出会えることを願っています。頑張ってくださいね!