世界に誇る飛行機部品製造と、自分の好きを両立して

鳥原さん 宮崎工業高校出身

世界に誇る飛行機部品製造。ワークライフバランスを大事にしながら

日機装株式会社はどんな会社ですか?

宮崎日機装は、本社を東京都渋谷区におく日機装のグループ会社として、2017年3月、宮崎市高岡町に設立されました。敷地内には産業用特殊ポンプを製造する「インダストリアル工場」と航空機部品などを製造する「航空宇宙工場」の2つの工場があります。

親会社である日機装株式会社は、「航空宇宙事業」、「インダストリアル事業」に加え、人工透析装置など医療機器の製造・販売を手がける「メディカル事業」があり、3つの分野で高度なものづくりを手掛ける企業です。

私が仕事をしている「航空宇宙事業」では、1983年に世界初の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製カスケードの開発に成功しました。カスケードとは、航空機の着陸時、制御力を高めるために、タイヤブレーキに加えジェット気流の逆噴射を行なう際の逆噴射気流を制御する部品のことを言います。今では、世界の民間ジェット機のシェア95%以上を誇るカスケードをはじめ、さまざまな航空機部品の製造を手がけています。自分たちが手掛ける部品を搭載した飛行機が世界で飛んでいると思うとワクワクします。

現在の会社に入社した経緯を教えていただけますか?

高校時代はずっと陸上部に所属していました。走り高跳びを専門としており、コーチにも恵まれ、かなり熱中して活動していました。社会人になっても、陸上を続けたい。そう思っていた高校2年生のとき、母から勧められたのが宮崎日機装でした。

宮崎市内は優れた陸上競技場が複数あるので、できれば宮崎市内で就職したいと考えていました。宮崎日機装は大手のグループ会社で安定しており労働環境が整っているため、プライベートな時間も大事にでき、ワークライフバランスも保ちやすく、かつ高い水準の業務を手掛けることができると考えました。
飛行機への興味もあったので入社を希望、倍率も高かったのですが、無事に入社することができました。

具体的な業務内容を教えて下さい。

現在は、航空宇宙工場製造第二部に所属し、飛行機の羽の部分「エルロン(補助翼)」の製造を担当しています。レーザーの指示に合わせて部品を設置し、部品の硬化を行うといった作業をしているのですが、細かく正確な作業が求められます。

飛行機部品のプロフェッショナルへ。多くの知識を身に着けて

入社後はどのように会社や業務内容について学んでいったのですか?

入社後はまず社会人研修をオンラインで受講しました。学生と社会人の違い、メールの送り方など、社会人の基礎を学びました。

また業務内容は、未知の分野ではありましたが、先輩方が親身になって丁寧に作業内容を教えてくださり、質問にも細やかに対応してくださいました。時には優しい労いの言葉をかけてくださり、円滑なコミュニケーションを取ることができたので、すぐに馴染むことができましたね。

入社したてのころは覚えることも多く、正直パンクしそうになることもありました。しかし、自分なりにマニュアルや先輩のアドバイスを細かくメモをとりながら、必死に学んでいきました。

お仕事をしていてやりがいを感じる部分はどこでしょうか?

自分自身の仕事のマネジメントがうまくできるようになったとき、やりがいを感じました。

私達の業務は、納期が決められているので、そこまでに終わらせなくてはなりません。対応の数が増えれば増えるほど、少しずつ感覚を掴んでいき、上手く納期に間に合わせることができたとき、成長できたなと感じることができました。

では、これからの目標を聞かせてください。

入社し、作業をやるようになってまだ1年ほど。実際の作業についての知識はある程度ついてきましたが、飛行機の部品や図面の見方など、まだまだわからないことが多いです。少しずつ覚えていきたいですね。

自分で自分の道を決めよう!夢中になれることを見つけて

お仕事がお休みの日はどのように過ごしていますか?

陸上のトレーニングに行っています。今、社会人陸上チームに所属しており、木花や生目の陸上競技場で練習しています。宮崎日機装は、完全週休2日制でしっかりと休みが取れますし、有給もとりやすい。全力でトレーニングに励むことができています。

今後は、高校時代から目標にしている「2メートル」の高跳びをできるようになりたいですね。

最後に、就職や進路を考える高校生にメッセージをお願いします。

自分のやりたいことをやって欲しい。そして、最終的な決定は、自分で決めよう。
この2つを伝えたいですね。

人は、自分が「やりたい・楽しい」と思えることには、一生懸命取り組みます。自然と仕事のモチベーションにもつながっていくと思います。私にとっての陸上は、そんな存在です。仲間ができ、切磋琢磨できる。リフレッシュできて、生きる支えになっています。

また、最終的に自分が納得して決めることで、強い気持ちを持って動くことができる。高校時代から、自分にとって何がモチベーションになるのかを考え、最後は自己決定することを大事にして欲しいですね。

私にとってこれらの学びがあったのは、高校時代の部活動の先生のおかげです。今、部活動に励んでいる人は、目標をしっかり持って、逃げずに頑張って欲しいですね。必ず得られるものがあると思います。

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