学生のころは剣道に打ち込み、高校教師を目指していました
高校生のころはどんな学生生活を送っていましたか?
高校生のころは剣道しかしていませんでした。学校の勉強もあまり得意なほうではなくて…。
剣道の魅力は、生きている限り続けられる“生涯スポーツ”であるという点です。幼い子どもからご年配の方まで、生涯を通じて今までお世話になった先生方とずっと一緒に剣道をできる。
人との付き合いがずっと途絶えないというのが、剣道をやっていてよかったなと思うところですね。
剣道部の恩師から“1つの団体を勝利へ導くための指導”を受けている中で、こういうのかっこいいな、面白いなと感じていたので、「高校教師になりたい」という夢を持つようになりました。
高校教師になるという夢を叶えるために、大学は北九州にある九州共立大学のスポーツ進学科に進学しました。
目指していた高校教師の道に進まなかったのはなぜですか?
大学生のときに高校教師の仕事について話を聞くため、恩師に会いに行きました。そこで恩師に問われたんです。
「県立高校の教師を目指すというのであれば、おすすめできない。剣道部はどこの学校にもある部活というものではなく、剣道部がない学校もある。剣道部がない状況でも高校教師をできるのか?」と。
そのときに初めてハッとしました。剣道部がない高校であれば、僕のやりがいは見つからないかもしれない。そこで高校教師以外の選択肢も考えるようになりました。
自分だけで何か物事を決めるより、自分のことを知っている周りの人にも意見を聞くと失敗もないのかなと思います。
高校生のころから教師への道を応援してくれていた恩師なので、本当は言いたくないセリフだったかもしれません。
でも僕の考えを踏まえて「剣道部の有無で迷うのなら向いていない」と正直に伝えてくれたおかげで、今の僕は別の道で楽しく過ごせています。
やるなら本気で“日本一”を目指したい
今の会社で働くきっかけは?
人と話すことが好きなほうだったので、営業も視野に入れて就職活動をしていました。
まだ内定をもらっていない時期に、姉から「私が勤めているイベント・運営の会社『 ワン・ステップ 』の代表があなたに会いたいと言っている」という連絡があったんです。
了承すると代表の山元がわざわざ北九州まで会いにきて、一杯飲ませていただいたその盃が契約みたいな(笑)
入社の決め手は、代表の山元と いう存在。僕が今まで会ってきた人とは異なる魅力がありました。
夢やビジョンに向かって大学生のころからチャレンジしていたという話を聞き、僕にはない精神だなというのがあって。
山元が目指しているのは日本一。僕は剣道をやっていて、やるなら県一、日本一を目指していたので、“日本一”というキーワードに心打たれました。
「日本一を目指す」という言葉は誰でも言える、でもやっていることが本気で日本一を目指していた。ワン・ステップだったら、日本一を目指し成長し続けていけるのではないかと思い入社しました。
実際に働いてみてどうですか?
僕は学生のころ、文化祭や体育祭などの楽しめるイベントが大好きだったんです。
入社したころはイベント会社だと思っていたので、毎週のようにイベントの現場に足を運べるのかと思っていました。
でも現在はイベントとはかけ離れた、空気で膨らませるエア防災設備の企画・製造をおこなう部署で働いています。
実際に働いていく中で、”お客さまの悩みごとを解決する”ということにやりがいがシフトチェンジしていきました。
防災設備は、今、もうまさにお客さまが必要としているという場面も少なくありません。そういうときに1日でも早く対応したいという思いから行動すると、「こんなに早く来てくれるとは思いませんでした」と言ってもらえたりするので、お役に立てたのかなとうれしくなります。
相談を受けて“他社の商品のほうがお客さまに適している”と思った場合には他社の商品を紹介すると、お客さまに驚かれるんです。でも僕はもう、お客さまの力になれるだけで楽しいというか。
自社商品に限定せず、あらゆる手段を考えてお客さまの悩みを解決し、「ありがとう」という言葉をもらえるときが、やってよかったなと思える瞬間です。
うちの商品を選んでもらえなかったとしても、「困ったらとりあえずワン・ステップに聞いてみよう」と思ってもらえるような存在になりたいと考えています。
何でも良いから誰にも負けないものをつくると自信につながる
今後の夢や目標はありますか?
新たな市場を見つけて、会社に何か貢献できればと考えています。
僕の知らない世界を知りたいという気持ちから、代表がお客さまへ新事業を提案するという場には積極的に同席をさせてもらうようにしています。
同席をしても内容を理解できないし、何の力にもなれません。でも“そんなことができるんだ”ということを知るきっかけになります。
現場でもいろんなところに顔を出して話を聞くことで、いつかはどこかで得をすると思うんです。
お客さまへの提案の幅を広げながら、何か新しい市場というのを1個つくってみたいなというのは考えています。
高校生に向けてアドバイスをお願いします。
字がきれいとか、足が速いとか、これだけは絶対誰にも負けないという“誇れる自分の武器”を1つつくることです。負けないものに特化して自信がつくと、自ずと不得意なところが持ち上がって強くなれると思うんです。
僕自身の武器は“人がやりたくない、人がためらうことは、率先して手を挙げて自分がやる”こと。
難しかったり複雑だったり、誰もがやりたくないと思うことは、失敗しても怒られないんです。失敗したら素直に謝ればいい。この武器があったからこそ、味わえた喜びがあります。
一歩踏み出すことは誰にでもできる簡単なこと。自信がなくても、絶対その倍以上の経験や成果になると思うので、僕は今後も“何かあったら柳田にふってください”と言い続けたいと思っています。