自分の手掛けたタイヤが、日本中を走る。宮崎で出会った世界品質のモノづくり

加藤藍琉 小林西高校

「県内か、県外か?」職場見学を通じて、進みたい道に出会えた

就職に対してどんなイメージを持っていましたか?

実は宮崎から出たいと考えている時期がありました。県外の企業で働いている先輩たちと会う機会が多く、「こんな場所があるよ」「こんないいお店があるよ」なんて話を聞いていて、他の地域での生活に憧れていたんです。ただ、それでも地元が大好きな気持ちは変わらないので、なかなか進路を決められずにいました。

住友ゴム工業との出会いを教えてください。

進路の悩みを先生に相談したところ、「こんな会社があるから職場見学に行ってみたら?」と紹介されたんです。もともとクルマは好きでしたし、タイヤの工場を見てみたい気持ちで参加しました。

職場見学の中で、どんなところに惹かれましたか?

ゴムタイヤの製造と聞いて、なんとなく型にゴムを流し込んで固めるようなイメージを持っていたのですが、実際の製造工程はとても複雑で、ものすごい数の素材からできていることを知って驚きました。
特に印象的だったのは検査の工程で、できあがった大量のタイヤを一本一本、人間の目でチェックしていたんです。プロの世界の凄みに触れたというか、「ここまでやるのが世界的ブランドなんだ」と感動したのを覚えています。
ただ、地元の会社だからという理由で選んだわけではなく、「住友ゴム工業で働きたいから地元に残った」というほうが正確かもしれません。職場の雰囲気、社員寮や社員食堂といった福利厚生など、宮崎トップレベルの水準だと感じました。

一本のタイヤに込められた「DUNLOP」ブランドの責任と誇り

現在のお仕事内容と配属がどのように決まったか教えてください。

自動車メーカーに向けた新車装着用のタイヤをつくっています。社内では「成形工程」と呼ばれるポジションで、全長16mもある巨大な機械を操作しながら、ゴムやワイヤーといったさまざまな素材を組み合わせ、タイヤを成形していきます。
配属先については、入社後の研修で各工程の説明があり、その中で成形工程を希望しました。機械と向き合い、一人で集中して作業する時間が長いと聞き「自分に向いてるかも」と思ったことが理由です。

やりがいや楽しい瞬間、むずかしいところを教えてください。

モノづくりの仕事なので、1本のタイヤができあがったときや毎日の生産数をきちんと終えられたときは、大きな達成感があります。あとはやっぱり、プライベートでDUNLOPのタイヤを見かけたときに「ひょっとしてウチの工場でつくったタイヤかも?」と思うとうれしくなりますね。
ちなみに出荷されるタイヤにはすべてバーコードが刻印されていて、「いつ・どこで・誰が製造したのか」という履歴を細かくたどることができます。つまり自分の名前が刻まれたタイヤが日本中を走っているということ。それを実感できるのは、この仕事でしか味わえないやりがいだと思っています。
むずかしいところは製造するタイヤごとに「製標(製造標準)」という組み立て説明書があり、その指示を正確に守らなければならないことです。最も注意しなければならないのは「異物混入」で、たとえば材料を重ねるときに床に落としてしまうだけでもアウト。きれいにして再利用ということはなく、その時点で廃棄になります。それくらい厳しい管理体制の中で仕事をしているので、自然と責任感が身につきます。

お仕事の中で心掛けていること、これからの目標を教えてください。

心掛けていることは工程の前後で関わる人と積極的にコミュニケーションを取ることです。製造状況を報告したり、材料部の人に素材を揃えてもらったり、工務部の人に製造装置のメンテナンスをしてもらったり、仕上げたタイヤを運んでもらったりなど、1本のタイヤには多くの人が関わっているため、情報共有が欠かせません。入社前は人と接することがあまり得意ではなかったのですが、仕事を通じて自分から話しかけることができるようになりました。
これからの目標は後輩から頼られる先輩になることです。機械の不具合や製造スケジュールの遅れなど、現場では誰かが「困ったこと」に遭遇することが少なくありません。そこで的確にサポートできるよう、「こんなケースはこう対応する」という正しい知識と判断基準を身につけていくことが今の目標です。

仕事も、休日も。宮崎で過ごす毎日が楽しい

休日の過ごし方を教えてください。

休日は、地元の友人と会うことが多いです。ドライブに出掛けたり、ボウリングをして楽しんでいます。また、野球観戦が好きなのでネット中継をゆっくり見ている時間も大好きです。趣味の時間を過ごすことがリフレッシュにつながっています。
就職してからも高校時代の友人と気軽に会えるのはうれしいですね。休日に一緒に出掛けたり、地元で過ごしたりすると、宮崎で働く選択をして良かったと感じます。

就職を考えている宮崎の高校生に向けたメッセージをお願いします。

進路に迷ったときは、一人で抱え込まず、先生や家族にどんどん相談してみてほしいです。僕自身、周りの人に背中を押してもらい、職場見学へ参加したことで進路の選択肢が広がりました。
求人票やインターネットだけでは分からないこともたくさんあります。実際に会社へ行ってみると、職場の雰囲気や働いている人の人柄が見えてきますし、「ここで働いてみたい」と思える会社に出会えるかもしれません。
宮崎にも世界に誇れる企業はたくさんあります。ぜひ自分の足で見て、自分の目で確かめて、納得できる進路を選んでください。

※写真背景のロゴは手作りしたものです

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